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3Dプリントだけじゃなくレーザー彫刻も基板パターンも描ける「LumiPocket LT」

3Dプリンターにも様々な造形方法があり、安価に大きいモノまで造形できるので最近ではフィラメントを溶かし作るFDM方式が主流ですが、その他にも3Dプリンターでは1番歴史のあるSTL方式と言う、紫外線で固まる樹脂(レジン等)に紫外線レーザーを当てて固めて造形物を作る方式に、SLS方式と言って粉末にレーザーを当てて焼いて固める方式のものがあります。

今回紹介する「LumiPocket LT」はSTL方式を使った3Dスキャナープリンターで、このSTLの利点は、レーザーを使いますので精度の高い表面が滑らかな造形物を作る事ができると言う点です。反面デメリットは、作った造形物は衝撃に弱かったり、太陽光を当てたりすると変色したり強度が劣化したりと言うデメリットもありますので、主にモックアップを作るのに使われます。


さて、この「LumiPocket LT」はSTL方式で紫外線レーザーを使うと言う事を書きましたが、紫外線レーザーの使い道はそれだけではありません。レーザーなのでモノを焼いたり焦がしたりする事ができます(出力によりますが)。その性質を利用して、この「LumiPocket LT」ではレーザー彫刻が行えるのと、感光基板にパターン図が描けるのです。
確かに回路基板を自作する時は、パターン図を光を透過するOHPシートの様なものにプリントし、紫外線の露光機を使って、感光基板を露光させてパターンを転写します。この感光剤は紫外線が当たった部分を現像液に浸けると流れてしまい、紫外線の当たらなかった部分はそのまま感光剤が残ります。そしてエッチング液に浸けると、感光剤が残っている部分はエッチング液で銅が溶けずに残り、紫外線で感光されて感光剤のない所はエッチング液で銅が溶けてなくなり、基板が完成するわけなのですが、この「LumiPocket LT」はそれをうまく利用しており、基板の銅を残したい部分はレーザーを当てず、溶かしたい部分にレーザーを当てて回路基板を描いて行くのです。
これなら感光基板はいりますが、パターンフィルムを作る手間は省けますし、紫外線の露光機も不要なのでかなりコストカットする事ができます。

ちなみにハード的なスペックとしては
レーザー彫刻とPCB基板が作製できる最大サイズは6.5cm×6.5cmです。
3Dプリンターとしては直径10cmの円の大きさ×高さ10cmのものが造形可能です。

あまり大きなものを造形したりレーザー彫刻したりPCB基板を作ったりはできませんが、ちょっとしたものを作るには、デスクの上に置いて作れますので、便利ではないでしょうか?

詳細については下記URLをご覧ください

https://www.kickstarter.com/projects/1508643250/lumipocket-lt-a-revolutionary-personal-fabricator

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