3Dプリンター関連も特許も続々と切れて来てFDM法(Fused Deposition Modeling:熱溶融積層造形)やSTL法(Stereo lithography:光造形方式)のみならずSLS法(Selective Laser Sintering:粉末焼結方式)の3Dプリンターも随分と価格が下がって来ましたが、やはり一番コストが安いのはフィラメントと呼ばれる樹脂をホットガンの様に溶かしながら押し出して形を作るFDM方式の3Dプリンターです。
ただFDM方式の3Dプリンターが安くなって個人でもホビーで買える価格になったとはいえ、買って使いこなせるのか、買ったはいいが結局使いこなせなくて”タンスの肥やし”になるのではとなかなか購入に踏み切れない人もいるかと思います。
その高いハードルがデータを作成するソフトウェアとハードの設定です。ソフトウェアの方は最低でもCADソフトを使ったことがないと、3D-CADソフトを使うには1からの勉強ではいつ自分が作りたいモノを3Dプリントできるのかわかりませんし、その上に使う3Dプリンターのハードの方はフィラメントの種類に応じたハードの設定をしなければならず(高機能な機種ではフィラメントの種類を選べば最適なヘッド温度や解像度によるフィラメントの射出速度を設定してくれるものもありますが)、それを正確に設定できなければ出来上がった造形物はグッチャグッチャと言う事はよくある事です。
そんな初心者には難しいプリンターの設定をスマートフォンからタップ1つで設定・プリントをできる様にした3Dプリンターがこの「B-Creative」です。
まず「B-Creative」のハードスペックですが、
3Dプリントエリア：160mm×180mm×160mm
積層ピッチ：0.05-0.4mm
ヘッド温度：最大250℃
ヘッドノズル径:0.4mm
プリントスピード:20-80mm/sec
フィラメント種類：PLA,TPU,Wood,GlowPLA
フィラメント径:1.75mm
となっており、一見他の3Dプリンターと比較してもそう大差ない様に思いますが、実は「B-Creative」がかなり高性能なものだと言う事が積層ピッチとプリントスピードからわかります。
価格の安い機種ですと通常積層ピッチやプリントスピードは固定のものが多いのですが、この「B-Creative」は任意に設定することができます。
これはドラフトプリント（試しプリント）する時は積層ピッチを0.4mmと最低までにはしないにしても0.2mmくらいにしてプリントしてやれば短時間でプリントできますから(ヘッドが1往復した時に積めるフィラメントの厚さが積層ピッチですから、0.2mmずつ積み上げていくのと0.05mmずつとでは自ずからどちらが時間がかかるのかがわかりますよね)、作ったデータがちゃんと出力されるのか早く確認できますからデータの完成までにかかる時間も短時間で済みます。
そして最終的に積層ピッチを0.05mmにしてプリントスピードを20mm/secにすれば時間はかかりますが、表面の滑らかな造形物が出来上がります。
次に「B-Creative」はWiFiを標準で搭載しており、ワイヤレスでのプリントが可能になっている上に、スマートフォン用の専用アプリが用意されており、このアプリをインストールしておくことで3Dプリンターの設定はスマートフォンから簡単にメニューから選ぶだけで自動的に細かい設定もしてくれますから、初心者でも迷う事はありません。
そして造形物の作成も専用サーバーで提供されている何百ものSTLデータをダウンロードして来てプリントするこができますし、3DCADソフトに慣れて来れば自分で作ったデータをプリントすることができます。
今まで周りに3Dプリンターを使っている人がおらず、買ったはいいがうまく使いこなせるのか不安だった方もこの「B-Creative」ならデータさえ作れる様になれば自在に自分の思い描くモノを3D化して作ることができますよ。
詳細については下記URLをご覧ください。
ちなみに本体の色は2色用意されており、ゴールドとシルバーの2色です。
https://www.kickstarter.com/projects/1279674298/b-creative-3d-printer-a-new-way-to-make-magic
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