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ベルトコンベアと言う新たしい発想を取り入れたFDM方式3Dプリンター「BLACKBELT」

 3Dプリンターで作れるモノの大きさは基本、フレームの大きさで決まります。例えば縦横が30cmで高さが30cmのフレームで作られた3Dプリンターの場合、縦横高さが30cmを超えるものは造形できませんので、もし大きな物を造形しようと思うと造形したいと思っている造形物の大きさ以上の3Dプリンターを用意するか、分割して造形して後から合体させるかのどちらかになりますが、分割って接合面の設計も結構面倒ですし、接合面で必ず段差ができてしまいますので合体させた後に必ず整形しなければならなかったりと、色々と作業が増えますので、できる事ならは一体造形できる方が楽なのは言うまでもありません。

 それをこの「BLACKBELT」はステージと呼ぶ土台をベルトコンベアと言う無限軌道に置き換える事で実質、造形サイズのリミットを無くしました。


 ただ幅、及び高さは最大340mmと言う制約はありますが、長さに関しては無限大ですので、例えばラジコン飛行機のボディーを作るだとか、橋の縮小モデルを作るだとか、一辺だけ長さが必要なものを造形するのに適したFDM方式の3Dプリンターになっています。

 ただ工夫はそれだけではありません。普通のベルトコンベアの様にベルトがゴム製だとサポート材がステージに固定されなくてベルトコンベアを移動させると振動で微妙に造形物が移動したり、加熱されたフィラメントを直接ベルトの上に乗せる事でゴム製のベルトが熱で伸びそして冷めて収縮してり造形物が変形したり位置が移動したりと言った事が考えられますが、この「BLACKBELT」はカーボンファイバーを採用する事でに熱の影響を受けずまたフィラメントの接着性の良いベルトに仕上げていますので、ベルトコンベアにしたデメリットは全くありません。

 またもう1つこの「BLACKBELT」が見た目で面白いのは縦のY軸のレールが斜めを向いている事です。

 これには理由があり、一般的に屋根の軒先きの様に、ある部分から水平方向に突出した形を造形する場合、サポート材と言ってそのオーババンクした部分を支える土台をまずは造形してからそのサポート材を柱にしてオーバーバンク部分を造形しませんとオーバーバンク部分が冷えて固まるまでに重力に引っ張られて変形してしまったりしてしまうのですが、この「BLACKBELT」はフレームを斜めに倒(倒せる角度は15°/ 25°/ 34°/ 45°の4種類)す事と4連の超強力なファンで強制冷却してすぐに固めますので、このオーバーバング部分のサポート材が一切必要なくなりますのでフィラメントの節約にもなりますが、造形時間の短縮並びに造形後のサポード材の除去と言った手間も省いてくれるのです。

 そして「BLACKBELT」はステージが無限大に移動(実際はベルトコンベアなのでクルクルと回っているだけですが)する事ができますので、作った造形物を送り出して行き、長尺もののフィラメント(30mとか100mの標準的なフィラメントではなく300mとか500mと言ったフィラメント)を装着しておけば連続造形、連続生産をする事ができます。
 これも画期的な事で、今までなら3Dプリンターのそばにいなければ造形し終わった造形物を取り除いてから新しい物を作り始めると言う事ができませんでしので、いくつものサンプルを作ったり、3Dプリンターで同じ部品を量産したりする場合は時間がかかってしまいましたが、これからはそう言う事を気にせずどんどん造形する事ができますので、開発スピードや生産スピードも大幅にアップします。

 でもどうして今までこう言うベルトコンベアをステージに使うと言う発想がなかったのか不思議ですが、「BLACKBELT」によりフレーム以上の大きさのものも一辺だけはフレームの大きさを超えても作れるのだと言う事がよく分かりましたよね。なお、長尺物の造形が物が作れる様にローラーコンベアがオプションでセットになったものも準備されていますので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/814534542/blackbelt-3d-printer

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