鍵には様々な種類があり、指紋やICカードで開ける鍵は別として、鍵を差し込んで開ける鍵としては大きくシリンダー錠と言って昔からあるギザギザの山がついた南京錠に使われている様な鍵と、最近、自転車の鍵等では主流なディンプルキーと言って鍵の表面に大きさや深さの違う穴の空いた鍵とに分かれます。
もっと細かく分類するとシリンダー錠には、細かな種類がたくさんあり、自動車のキーに見られる様な山が外ではなく内側にある内溝キー等もあったりしますが、実際のところシリンダー錠もディンプルキーもピキングツールと言う解錠道具を使いある程度のスキルがあれば何でも解錠できてしまうのです(だってJAFの方や鍵屋さんでも、鍵を持っていないのに簡単に開けてくれますよね)。

つまり安全な開けられない鍵と言うのは、市販されている鍵ではほぼないに等しいと言って過言ではありませんし、カードキーにしてもバイオメトリックス錠(生体認証錠)にしてもハッキングされてればそれまでで、開けられない鍵などないと言って良いでしょう。

ですが今回紹介します「Model 543」と言う南京錠はシリンダー錠ながらピッキングの仕組みをよく理解し阻止する構造になっており、ほぼ解錠不可能な鍵となっています。

さて今回紹介する「Model 543」が何故最強なのか?ピッキング不可能なのか?それはこの鍵の構造にあります。

この「Model 543」では鍵穴は鍵本体に対して水平でも垂直でもなく斜め45度に鍵穴のスリットが切られています。これだけ見ても鍵の構造を少しでも学んだ事のある方なら、この「Model 543」が一筋縄では解錠できないと言う事を本能的に察知されるはずです。

と言いますのもこの「Model 543」の鍵の解錠ですが、まず鍵穴に鍵を差し込みます。そうして45度回して回してさら鍵をもう一段階押し込みます。そうする事で鍵の山とピンの位置が合いピンが山の高さに合わせて高さが変化する事でピンが引っ掛からなくなり鍵が回る仕組みになっています。

つまりこの「Model 543」の場合もそうですが、シリンダー錠をピッキングで解錠しようと思えばピンを工具でもってシリンダープラグにテンションをかけながらうまくピンを上下させてシリンダーが回る様に調整する事で解錠できるのですが、「Model 543」は鍵を差し込みまず45度回さないと鍵山がピンに当たらない構造となっている事から、シリンダーを45度回転させるとちょうど鍵の山がついている部分と鍵本体との隙間に金具がある為に、工具を差し込んでピンを上下させようにもピンの前に壁となる部品がある為に普通のピンキングツールでは無理です。
もし解錠しようとすれば鍵の構造を熟知して、超小型のソレノイドを仕込んだ専用の鍵でも作らない限り難しいものがあるので、ほぼ不可能とも言えるくらいこの「Model 543」の鍵は単純な様に見えてかなり難しい構造をしているのです。

更にもう1つ忘れてはならないのは、この鍵の素材と大きさ分厚さです。大きさは縦10.16cm(4インチ)×横7.62cm(3インチ)×厚み3.175cm(5/4インチ)とタバコを吸われる方であれば標準的なタバコのケースよりも一回り大きいので、かなり大きな大人の方の手でも片手にはスッポリとは収まらなくくらい大きな南京錠で、大きさだけでもどれくらい頑丈なのか?強靱なのかが計り知れますが、使っている素材もSUS630スチールと言うシャフトやタービンと言った過酷な環境化の下で使われる部品素材で耐食性と高強度を兼ね備えた金属で、ディスクグラインダーやクリッパー等では容易に切断する事ができない素材が使われています。
また見ての通り厚みも厚くシャックルと呼ばれるU字型の金具も露出部分で少なくする事で切断し辛い構造になっている他、このシャックルも普通の南京錠であればボールラッチと言って上に抜けない様にシャックルを固定している部品が片側にしかついていないので、シャックルを切断すると固定されていない側はスプリングの力で持ち上がる様になっていて、よく切断する場合はシャックルが狙われるのですが、この「Model 543」ではシャックルを切断しても両側にボールラッチがあり解錠しない限りはこのシャックルは引き上げて抜けない様になっています。

以上の事からこの「Model 543」は南京錠としては難攻不落、最強の南京錠と言って良いでしょう。

そんな最強の南京錠を探しておられる方は、是非下記URLにて詳細はご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/2136537678/bowley-lock-company-inc-high-security-padlock-mode