皆さんも学生時分にアクリル絵の具を使って水彩画を描いたと思いますが、水彩画を描くにあたり困る事の1つと言えば、絵の具が乾く事ではないでしょうか?
水彩絵の具は絵の具に含まれている水分が蒸発すると固まりますので、絵の具をチューブから出した後はいかに素早く乾かないウチに描くのかにかかってきますが、細かく描けば描くほど時間がかかって絵の具は乾いてきますし、乾かない様にと乾いて来たら水を足していたのでは色が薄くなって来ますし、リターディングメディウム等の絵の具の乾きを遅くする混ぜ物を入れると今度は画用紙の上に塗った絵の具が乾かなくて上塗りしたり厚塗りしたりと言った事が難しくなって来ます。

　ではどうすれば乾かないのか?それを答えにしたのがこのパレット「Everlasting」です。

　さてこの「Everlasting」には”Painter”と”Studio”と言うラインナップがあり、両者の違いはサイズ(”Painter”が15×20cmで”Studio”が20×30cm)だけで中の構造は同じです。
では中の構造はどうなっているかと言いますと、一番下にFOAMと呼ぶスポンジの様な吸水性のある素材を敷き、その上に”HYDRATION PAPER”と呼ぶ補水紙が乗っており、この補水紙がこの「Everlasting」のキーとなります。
　この補水紙は下のスポンジから水分を供給され絵の具に常に水分を供給するのですが、長時間置いても絵の具が水で薄まらない様にそして固まらない様に適度な水分を供給する様になっているだけでなく補水紙の上に絵の具を直接置く事ができるためにこの補水紙の上で調色しても絵の具が補水紙の繊維の間に浸透して広がると言う事がありません。
　ですから普通のプラスチックの様に仕切りはないので自由に必要な量だけ調色できるだけでなく、色移りがないので近接して調色する事ができますので非常に効率的に補水紙を余す事なく使い切る事ができますし、逆浸透性になっていて補水紙の上に置いた絵の具は下のスポンジに移る事はありませんので絵の具がスポンジに浸透し、そして広がって補水紙に再吸収されて色が混ざると言う様な心配も不要です。

　そしてこの「Everlasting」は蓋さえしておけば冷蔵庫に入れなくても常温で数日は乾燥しないばかりか、カビが生える様な事もありません。もし使う機会がなくてもう少し補水紙の上で調色しておいた絵の具を残しておきたければ”FOAM”を取り出して水で濯いで再度、元の様に戻すだけで更に数日は大丈夫です。

　また「Everlasting」には普通のパレットの様に調色したり、絵の具を出して置いておく為の”色コマ”が5個ついた”Wavy”が付属しており、この”Wavy”はマグネットでパレットの左右に取り付けられる様になっています。

　なお補水紙は使い捨てで再利用できませんが、最初から100枚、150枚、200枚がパックされたセットが用意されている他、”Painter”用として50枚×6パックで$43と、”Studio”として50枚×3パックで$32が追加で申し込む事ができますので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/1061749597/everlasting-the-best-wet-palette-for-miniature-pai

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