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造形精度以上に、エコな設計につい魅了されるDLP-SLA方式3Dプリンター「Dazz 3D」

SLA方式(光造形方式)の3Dプリンターを使うものにとって一番のネックはランニングコストです。
FDM方式(熱溶解積層方式)はフィラメントと呼ばれるプラスチックの糸と言うかワイヤーと言うかロープの様なものを溶かしながら造形して行きますので、無駄がありません(サポート材として使ったものは最後に廃棄しますが)。
一方SLA方式はレジンと呼ばれる紫外線や特殊な波長で固まるプラスチックの液体に光を当てて造形して行きますので、レジンバットと呼ばれるプールの様な容器にレジンをタップリと注ぎ込み、その注ぎ込んだレジンに光を当てながら硬化させて行くのですが、漏れた光で周囲のレジンが固まりそのカスがレジンバットの中に溜まりますので、精密な造形を行おうと思えば、その都度レジンバッドに残ったレジンを濾過し、そしてウエス等でレジンバットを拭き上げてから新しいレジンを入れ直さないといけません。

そしてその除去したカスやウエスで拭き取ったレジンが結構なロスになり、それもあってSLA方式はランニングコストを押し上げている一因ともなっています。

そこで今回はそのレジンを無駄にしないDLP-SLA方式3Dプリンター「Dazz 3D」をご紹介致します。


まずこの「Dazz 3D」の造形能力ですが、この「Dazz 3D」には「Dazz 3D L120 Basic」と「Dazz 3D L120 Pro」の2機種があり、どちらも2K解像度の液晶モニターを使いXY軸の解像度は47μm、Z軸の解像度は10μm、プリントスピードは36mL/hなのですが、造形サイズがBasicの方は175mm×220mm×386mmで、Proの方は214mm×265mm×409mmと一回りくらい大きなものが造形する事ができる様になっています。
そしてどちらもUSB及びWiFiでWindows、Macと接続し造形する事ができる様になっています。

そして注目すべきはレジンバッドです。通常は造形できる高さの1/2〜1/3程度の高さのレジンバッドを用意し、そこに並々とレジンを注ぎ込んでから造形するのですが(造形中にレジンを注ぎ込むと、その注ぎ込んだレジンの流れによって対流が起きたりレジンの温度差等で造形ムラができたり失敗したりと言う事に繋がるので、予め必要な量のレジンを最初に投入しておくのが普通です)、この「Dazz 3D」はそうではないのです。
「Dazz 3D」ではレジンが入ったボトルをセットすれば造形スピードに合わせて自動的にレジンを造形に影響を与えない様に供給するギミックとなっていますので、深さはほんの十数mm程度しかレジンは入っていないのです。

ですからこの「Dazz 3D」では元々のレジンの量が少ないので漏れた光によって作られるカスも少なく、更に造形後に濾したり、ウエスで拭き上げたりするレジンの量もバットの深さが浅い分だけ少なくて済みますので、廃棄するレジンが結果的に少なくなり、コストを低く抑える事ができます。

そして「Dazz 3D」ではレジンの入ったボトルをそのままマシンにセットしますので、専用のレジンが今現在6種類用意されています。

Dazz 3D-LC09:コスパ重視のテスト造形用のレジンとでも言うべきポジションのレジンなのですが、造形精度もそれなりに拘って作られていますので、そのままフィギュア等の造形に使う事もできます。

Dazz 3D-W1:SLA方式のプリンターは造形物の回りにドロッとした固まっていないレジンがたくさん付着しており、それをIPA(イソプロピルアルコール)で綺麗に洗い流すのですが、IPAでの洗浄が少なくて済む様に作られたレジン液です。

Dazz 3D-F20: 試作品や量産前のβ版等を造形する為のレジンで、精度が高く出る様に細かく造形できる様にキャリブレーションされたレジンです。

Dazz 3D-WG5:剛性が高く変形に強いレジンで、造形後に研磨仕上げしたりする事ができる様になっていますのでフィギュア等を造形するのに適したレジンです。

Dazz 3D-HT3:最大180℃の熱変形にも耐える事のできるレジンで、射出成型の金型を造形するのに用いる事ができます。

Dazz 3D-EC08:キャスタブルワックス樹脂を使用したジュエリー造形用の樹脂で、造形物の表面が滑らかさが他のレジンとは違います。

そしてまたSLA方式の場合、プラットフォームと言って造形物を作っていく土台となる部分を上下させるのに1本のボールネジと1本のスライドレールで上下させる事が多かったりするのですが、そうすると軸が1本なのでモーターの震動でプラットフォームで揺れてその揺れに合わせて積み重ねて行く層がブレて結果的にスペック以下の精度しか出せなかったりするものが多いのですが、この「Dazz 3D」は通常1本のスライドレールを2本に増やす事でプラットフォームがモーターの震動によって揺れない様にし、造形精度を上げています。

またプリンター動作中のあの独特の異臭を除去する為のエアフィルターも内蔵していますので、狭い部屋や締め切った部屋で造形する時でもその臭いが気にならない様に配慮されていますので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/dazz3dprinter/dazz-3d-the-most-advanced-lcd-sla-3d-printer

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