プリント基板に部品をマウント(半田付け)している時に、もう2〜3本手があったらもっと楽なのに!!と思う事ってありませんか?
最近はDIP部品を半田する事もなく、もっぱらペースト半田を端子に塗り、SOP部品を貼り付けた後はオーブントースターにいれて焼く!!なんて方法を取っている方にとっては無縁の話ですが、例えばDIP部品のコンデンサをプリント基板に差し込んで、基板を裏返して半田付けをして表替えした時にコンデンサがプリント基板に対して垂直に立っていて、しかもプリント基板との隙間がない様に半田されていればベストなのですが、ちょっと斜めになっていたり基板から浮いていたりすると美しくないばかりか、部品が浮いていると例えば自走するロボットの様なものに取付けた場合、振動でリード線の部分が金属疲労を起こして切れたりと言う事もありますので、再度ハンダした部分を温め直して部品の歪みや浮きを取って半田しなければならず2度手間になりまし、SOP部品を半田するにしても何か抑えるものがないと小さなチップ部品は半田こての先で溶けたハンダにひっついて基板にはハンダされずにそのままハンダこてについて行ったり、SOP部品のICだってピッチ間隔の狭い部品ですと、最初に端子部分にハンダを落としておいてからICを乗せてハンダを温めながらICの位置決めも同時に行ってICをハンダすると言う作業もかなり熟練度が入りますので、最初に位置決めをしてICが固定された状態からハンダできる方がずっと楽です。
そんな部品を固定してハンダ作業をやりやすくするハンダ作業用ジグがこの「PCBGRIP」です。
ではこの「PCBGRIP Vise face」はどの様な部品構成になっているのか見ていきますと、まず基板を挟む為のジグ”Vise face”があり、2個1セットで基板を挟みます。ただこれだけだと何もできないので、この”Vise face”を取り付けるベースとなるフレームが必要なのですが、この「PCBGRIP Vise face」ではセットの中ではOpenBeamと言う商品の長さ150mmの15mm角のアルミフレームを使用しており、日本国内で同等の製品を手に入れる場合はミスミの15mm角アルミフレームが使用できますので、もうちょっと大きい基板を挟みたいと言った場合は、ミスミのオンラインショップで購入できますので、アップグレードするのも簡単にできます。
次は台座です。これはパナバイスJrシリーズのモデル201と言う製品を流用しており、このパナバイスJrは関節部分にボールジョイントを採用する事で360度回す事ができますので作業しやすい位置で固定でき、固定用の蝶ネジが大きく回しやすいのが特徴で、かなり力を入れて締める事ができますので、固定した基板が作業中にお辞儀をするなんて事もありません。
またアルミフレームOpenBeamをパナバイスJrに取り付ける為のジョイント”FlatBall”はオリジナル品になります。
そして次は「PCBGRIP Vise face」を構成する部品の中で今回注目する部品をおさえるジグ”Support Set”です。この ”Support Set”はスプリングの力を利用してアームとなる金属棒を使って上手に部品を押さえる事ができる様になっており、このアームもスプリングによってテンションがかけられて固定金具に固定されているだけなので押さえる部品を変える場合もアームを押したり引いたり、そしてアームを持って左右にスライドするだけで位置変更も片手で容易にできる様になっているのが特徴で、この”Support Set”は”Vise face”と一緒にアルミフレームに取り付けて使います。
またこれらパーツはパーツの組み合わせで7種類のセットが用意されており、”Support Set”は追加で1個あたりCA$8で購入可能で、この他に基板の動作テストをする際にプローブを固定する為のクランプも別途追加購入可能になっていたりしますので詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/2065435222/pcbgrip-vise-panavise-model-201-base-compatible
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