GPSトラッカー、忘れ物防止タグと言えば現在圧倒的なシェアを持っているのはAppleのAirTagです。
AirTagは自分のiPhoneは元より、知らない全く赤の他人のiPhoneを経由して位置情報を伝える事が出来るため、もし紛失してしまっても誰かのiPhoneが自分のAirTagのついた持ち物を見つけて位置情報を送信してくれるため、現在では最も見つけ易い”忘れ物防止タグ”となっています。
ただタイミングによって位置情報の送信が遅れたりするのはよくある事で完全にリアルタイムに場所を表示しているとは限りませんし、紛失し誰かのiPhone経由で場所を送信しようとしていても出来ないと言った事もありますので100%万全なタグとは言えません。
一方で携帯の電波が届かない場所ではもちろん場所を追跡する事は出来ませんので万能とは言えませんし、携帯電話の電波を利用したGPSトラッカーなども同じ様に電波がなければ追跡は不可能です。
そこで今回は、携帯電波の入らない場所でも位置情報の送信が可能なGPSトラッカー「SenseCAP T1000 LoRaWAN tracker」をご紹介致します。
LoRaWAN+WiFi+Bluetooth
今回紹介するGPSトラッカー「SenseCAP T1000 LoRaWAN tracker」は、LoRaと言う方式を使った高域通信方式のネットワークを指し、通信スピードは遅いものの低消費電力で、市街地でも2~5km、郊外なら最大15km先まで電波を飛ばす事ができるのが1つのメリットです。
そのため、携帯電波の入らない場所であったり、たくさんの観測地点のデータを定期的に送信すると言った場合に各社キャリアの通信プランだと費用がかかり過ぎると言った際にLoRaWANは観測データの送信や、トラックなどの位置情報、荷物の状態などをリアルタイムで送信すると言った目的で現在では幅広い分野で使われています。
そしてこの「SenseCAP T1000 LoRaWAN tracker」では屋外ではもちろんLoRaWANネットワークを使い位置情報をリアルタイムで送る事ができるのですが、その必要は1ヶ月あたり$0.05とほぼタダの様な値段で使用する事ができますし、屋外ではGPS, Beidou, Galileo, GLONASSと言ったアメリカのGPS衛星の他にも中国、ロシア、ヨーロッパの位置情報衛星からの電波を受けて正確の位置送信が可能なほか、屋内ではWiFiやBluetoothの電波を利用し建物のどの位置にいるのかと言った事も特定する事が出来ます。
ワイヤレスセンサーとしても有効
そしてまたこの「SenseCAP T1000 LoRaWAN tracker」には位置情報を送信するだけではなく、温度センサーを搭載しており周囲の温度を計測し送信すると言った機能も備えていますで、輸送中の冷蔵コンテナの温度管理等を行う事が出来ます。
更にT1000に搭載されている光センサーは周囲の明るさの変化をトリガーに信号を出す事ができ、例えば輸送中のコンテナの蓋が開閉された事を知る事が出来ますし、モーション センサーは、ショックを受けたり、移動の開始や移動の終了などをトリガーに信号を出すと言った機能も備えています。
更にT1000にはSOSボタンがついており、SOSボタンを押すとSOS信号をいつもより短い間隔でプラットフォームに信号が出される他、内蔵ブザーが鳴って周囲に緊急事態が発生した事を知らせる機能なども備えています。
99 ドルのハブ”SenseCAP M2”
ではLoRaWANは一体どう言った場所で使えるのかと言えば、全てのLoRa基地局をマッピングした様なサイトは国内では存在していませんが、ある程度の人口密集地であれば基地局は整備されています。
ですが自分の住んでいる地域にLoRaWANのハブが存在するのかどうかは、LoRaWANに対応した送信機が、どこかの基地局に接続されるかどうか実際に試してみなければ分かりませんが、オプションとしてラインアップされている”SenseCAP M2”と言うハブも一緒に購入し自宅に設置すれば、自宅から最大で半径10km圏内はT1000を追跡する事ができますので、子どもさんに持たせたり、ペットの首輪につけておけば少なくとも見失ったりする様な事はありませんし、もしLoRaWANの電波が来ているのであれば0.99USD/月払えば世界中どこへ行ってもLoRaWANのネットワークを介してタグの場所をどこからでも探す事ができますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/seeed/sensecap-t1000-track-what-you-care-with-no-boundaries
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