半田こてを使って作業する場合、必ずコンセントが必要になりますので、電源のない場所で半田こてを使わなくてはならない様な状況になった場合、従来は電池式の半田こてしかなく、電池式の半田こては消費電力も低いため、温まるまで時間がかかるだけでなく、半田を溶かして半田こての温度が下がってもなかなか半田こての温度が元には戻らない(高くはならない)ので、結構イライラする事もありました。
ところが最近は、USB-C PDで最大で100Wで給電できる様なモバイルバッテリーも出て来た事で、そう言った高出力なモバイルバッテリーを電源とするポータブル半田こても増えて来ており、電源のない場所でも高出力なポータブルバッテリーとUSB-C PDを電源とする半田こてで快適に半田付け作業が行える様になっています。
そこで今回は、従来とは一線を引く最大消費電力150WのUSB-C PDやQuickCharge対応の半田こて「Solniooer」をご紹介致します。
調整温度は80〜420℃までの温度調整式半田こて
今回紹介する半田こて「Solniooer」は、温度調整式と呼ばれるタイプの半田こてになります。
このタイプの半田こての利点は、電子部品を半田付けする際に、電子部品にはそれぞれ耐熱温度があるだけではなく熱を加える付けて電子部品が加熱すると部品の品質や性能が劣化するものも中にはありますので、素早く短時間で半田付け作業ができるのが温調式なのですが、この「Solniooer」は消費電力が最大150Wと言う事で30Wのタイプの温調式の半田こてとは違い連続して使用してもステーション半田こての様に温度復帰が早く、たくさん連続してはんだ付け作業される方にはピッタリですし、OLEDディスプレイにも現在のコテ先の温度が表示される様になっていますので、コテ先温度を見て作業する事で間違いがありません。
またこの「Solniooer」をホットカッター、ヒートカッターとして使用する場合、省電力の低い半田こてですと、樹脂を溶かしている間にコテ先の温度が低くなり、途中で止まってしまったり切断面が不格好になったりしますが、温度調整式ですとこの「Solniooer」の場合80〜420℃の間でコテ先温度は設定できるのですが、温度を低めにして樹脂板をカットすれば切断面の樹脂の溶解量も最小限に出来ますし、コテ先温度が下がらない分、切断面も一定に綺麗にカットする事が出来ます。
選べる電源
次にこの「Solniooer」はUSB-C PD(Power Deliver)2.0/3.0の他にQuickCharge2.0/3.0、PPSと言った充電規格に対応しており最大で150W(30V/5A)使用する事が出来ます。
ただUSB-C PDで言うと140W(24V/5A)出力の能力を持つモバイルバッテリーは種類も少ないので、どうしても150W以下の電源を使わざるを得ないのですが、そう言った場合でも温度復帰のスピードが遅いだけで、最大温度が下がるとかそう言った事はありません。
ただそう言った高出力なUSB電源を購入しなくてもこの「Solniooer」にはDCパワーアダプターケーブルと言うACアダプタやスイッチング電源などが電源として利用できるアダプターも用意されていますので、実験用の安定化電源などお持ちの方はそれを電源として使用する事も出来ます。
バッテリー使用時にバッテリーに優しい機能
そしてこの「Solniooer」にはコテ先温度を80〜420℃の間で任意に設定できる機能の他に、半田こてを使用してしていない時間が何分か続けばスリープさせる機能は、一定時間使用しなければスタンバイ状態にする機能などを備えています。
これら2つの機能はもちろん消費電力に直結しますので、半田こてをOFFにするのを忘れていたり、しばらく別な作業をしていて使っていない間に無駄に電力を消費するのを防ぐ他、スタンバイは例えばOFFの状態から420℃まで加熱するには15秒程度かかりますが、100℃程度までコテ先温度を下げた状態でスタンバイさせておけばコテ先を持ってはんだ付けする位置にコテ先を移動させるまでに再び420℃まで再加熱されるため、バッテリー消費を抑え、使い勝手を悪くさせないと言うメリットを持った機能なども搭載していますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
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