今ではホビー向けの3Dプリンターは価格も非常に安くなり、ネットなどを探すと様々な3Dデータを無料に手に入れたりする事もできますし、3Dスキャナもそこそこの解像度でよければこちらも安価に入手する事ができ、今まで3D CADアプリなど使った事がない方でも3Dプリントが容易に行える時代になっています。
ただ問題は、初心者が3Dプリンターを選ぶ際に1番やっていけないのは値段で最終決定する事で、今回は購入してから失敗したかもと思っておられる方に今お持ちの3DプリンターをアップグレードできるSTLファイルセット「3D Printer Enclosure」をご紹介致します。
自分の3Dプリンターで作るプリンターケース
3Dプリンターを購入した後に1番悩まされるのは音と臭いです。
特にFDM方式のフィラメントを溶かし積み上げながら造形して行く3Dプリンターは、フィラメントを溶かした際に樹脂の焦げた臭いがずっと発生するため、締め切った部屋でプリントしていると臭いが充満して来て気持ち悪くなって来たり、モーターの動作音やレールやスプール、ベルトなどから発生する結構な騒音がプリント中は発生し、寝ている間にプリントしておこうなんて思った日には、寝室からかなり離れた部屋で寝ない限り、音で寝る事ができなくなります。
ですので、メジャーな3Dプリンターメーカーの3Dプリンターは、安価な3Dプリンターの様にフレームを組み上げた様な3Dプリンターはなく必ずケースがついており、音や臭いを閉じ込める様になっていますし、密閉する事で造形中の室温の変化などの影響で造形ムラが出来たりするのを防いでいます。
そこでこの「3D Printer Enclosure」には3Dプリンター用のケースのデータが含まれており、お持ちの3Dプリンターでまずケースのモデルを3Dプリントし組み立てる事で、3Dプリンターをしっかりとしたケースに収納する事ができます。
更にこの「3D Printer Enclosure」では全てのパーツがモジュール式となっており、例えば3Dプリンターのケースのフレームで説明するとフレームのコーナー部分を3Dプリントした後に3Dプリンターの大きさから柱を何本3Dプリントするのか計算し、3Dプリントしたジョイントパーツとネジを使って繋げて行けば、どの様なサイズの3Dプリンターのケースでも3Dプリントする事ができます。
更にプリンターケースのどこかの面をパンチングボードにする事で、このデータセットに含まれているケースやホルダーを3Dプリントしてこのパンチングボードに取り付ければ、3Dプリンターに必要な工具であったり、フィラメントなどを収納しておく事ができるだけでなく整理も出来ます。
ダクトファン用データも収録
次にケースを3Dプリントして3Dプリンターを覆ってノイズや臭いを閉じ込めた後は、閉じ込めた臭いを排出しなければ臭いは自然には消えませんので、ケースの蓋の隙間から漏れ出て来ますし、扉を開けた際に嘔吐く程の臭いを嗅ぐ事になりますので、この「3D Printer Enclosure」には排気用のビルトインホールおよびダクトファスナーシステムが含まれているのですが、排気システムで使用する市販のパーツはモーターとダクト、ダクトを固定する為のバンド程度で、モーターに取り付けるファンやモーターを収めるケースまで自前に3Dプリントできる様にデータは用意されており、殆どの樹脂パーツは自前で調達できる様になっていますし、ファラメントホルダーなどももちろん自前で3Dプリントが可能です。
よりゴージャスに
そしてこの「3D Printer Enclosure」データセットには3Dプリンターをよりゴージャスに魅せる為のデータも収録されており、トレジャーハントに出て来る様な財宝の箱の様なデータや、SFチックな宇宙船に積み込む様なキャビンを思わせる様なデータなども含まれていますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/printableaccessories/modular-3d-printer-enclosure
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