私たちが学生時分に理科の実験などで使う事がある光学式顕微鏡の他に研究者の方などがよく使う偏光顕微鏡と言う種類の顕微鏡があります。
この偏光顕微鏡と言うのは一定方向の光しか通さない偏光板(水面などを見た時に太陽の光が水面に反射しキラキラと光る抑制する偏光レンズと同じもので)が試料と下部の光源の間に挟まれており、一定方向に振動する光のみを通過させ試料に当てる事で、光学式顕微鏡では見る事ができなかった特性などを見出す事ができる顕微鏡です。
そして今回紹介するスマホ用レンズ「iMicro Q3p」ではこの偏光顕微鏡と同じ様な画像をスマートフォンで撮影する事が出来ます。
超高解像度レンズ
今回紹介する「iMicro Q3p」は既に市販されている”iMicro Q3”に偏光板をインストールしたもので、”iMicro Q3”の持つ高解像度さはそのまま継承しております。
その解像度はサブミクロンスケールの解像度レベルに達し上記集積回路 (IC) の製造に使用されるクロムフォトマスク上のパターンを例に説明すると0.75 マイクロンまでのラインペアを見分ける事ができるくらい高解像度なのです。
これはレンズを表面を凹凸がなくなるまで磨き上げる事で得られる解像度で、いかにこの「iMicro Q3p」で使われているレンズが高性能なのかと言う事がよく分かりますし、偏光顕微鏡を使わずともスマートフォンで偏光顕微鏡と遜色ない画像を撮影する事ができます。
撮影が非常に容易
次にこの「iMicro Q3p」を使った撮影方法は”iMicro Q3”と同じで、撮影が非常に簡単です。
まずナノサクションパットが貼られたレンズをスマートフォンのレンズに中心を合わせて貼り、撮影したい対象物をレンズの入っていたケースの上にのせ、付属パーツを組み立てて、シーソーの中心軸の様なフォーカススタンドの上にスマートフォンを置き、スロープの様な斜めのフォーカススタンドをスマートフォンの下部の下に潜り込ませて準備します。
そして撮影する時はスマートフォンのライトを点灯させるとケースが導光板の役割をし試料を下から照らし出しますので、撮影用の光源を別途用意すると言った手間はなく、ピント合わせもスロープ上のスタンドを前後させる事でスマートフォンのレンズ側がシーソーの台を介して上下する様になっていますので、ミクロの世界のモノを撮影する際の微妙なピント合わせもこの”iMicro Q3p”なら非常に簡単に行う事ができます。
そしてレンズの貼り付けにはナノサクションパットが使われていますので、もちろんノリが残ったりすると言った事もありません。
”iMicro Q3p”を使って撮影できる世界
そして実際に「iMicro Q3p」を使って撮影する事ができる世界ですが、上記サンプル画像の様に、結晶、鉱物、液晶などの複屈折材料を撮影すると普通の光学式レンズがライトの光を遮って白黒にしか映らないのに対して、偏光フィルターを通すとコントラストが強調されるだけでなく偏光フィルターによってその素材の固有周波数カラーと言うものがハッキリと現れ色鮮やかな見た事もないその素材の持つカラーと言うか顔を見る事が出来ますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/uchart/imicro-q3p-an-1200x-polarizing-fingertip-microscope
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