樹脂って紫外線だけではなく湿気によっても劣化するってご存じでしたか?
樹脂(プラスチック)は、湿気に非常に敏感な素材で、湿度が高いと樹脂は吸湿して膨張し、湿度の低い場所では放湿して収縮すると言った性質を持つだけでなく、吸湿する事で加水分解し強度が落ちて行きます。
つまりFDM式の3Dプリンターで使われているフィラメントは、そのまま出しっぱなしにしておくだけで劣化して行き、そうした劣化したフィラメントで3Dプリントして作ったものは、ちょっと力を加えるとボロボロと崩れて行ったりと言う事が実際に起こります。
ですので密閉可能な容器にシリカゲルなどを入れて管理するのが一番安価なのですが、実際のところシリカゲルだけでは、長時間放置したフィラメントの水分を素早く放湿し、フィラメントの劣化を防ぐには不十分です。
そこで今回はフィラメントをより早く乾燥させる事ができるフィラメントドライヤー「AeroDry 2.0」をご紹介致します。
増床可能な3Dプリント方式

フィラメントドライヤーと言う製品を初めて聞かれると言う方もおられるかもしれませんが、フィラメントドライヤーと言う製品は数年前から市販されており、今では多くのメーカーから様々なフィラメントドライヤーが市販されています。
そして今回紹介するフィラメントドライヤー「AeroDry 2.0」は、自ら持っている3Dプリンターを使って自作するキットで、樹脂製パーツは全て自宅などにある3Dプリンターを使って自作します。
そしてこのフィラメントドライヤーの特徴としては、DIYで作ると言う事で拡張性を持たせてあり3Dプリンターを使って作ったコンテナを積み上げる事で理論的には無限大に内容量を増設して行く事ができるため、増えてしまったフィラメントを一括してこのフィラメントドライヤーに収納して管理する事が出来るだけでなく、常にベストな状態に保ち続ける事が出来ます。
そしてこのフィラメントドライヤーを構成するパーツは分割造型した上で連結し組み立てる様になっていますので、ホビー向けの3Dプリンターでも十分に3Dプリントし組み立てる事が出来ます。

そしてこう言ったフィラメントドライヤーでは珍しく”岡持ち”の様なハンドルがついており、フィラメントを入れたまま移動し易くなっています。
故障しても安心な市販パーツを使用

次に一般的な製品の場合、故障してしまうとメーカーに送って修理してもらわなくてはいけませんが、この「AeroDry 2.0」で使われている電子部品は全て市販品が使われており、デジタルコントローラー、PTCセラミックヒーター、ブロワーファンと言った部品構成になっており、どのパーツも市販品で簡単に入手する事が出来ますので、何かが故障したとしても同じパーツを購入し交換する事で、使い続ける事が出来ますし、フィラメントが多くなってくれば、電子部品を買いまして、新たに1台、新しいフィラメントドライヤーを作ると言った事もこのフィラメントドライヤーなら可能です。
業務用5kgリールにも対応

そしてこう言ったフィラメントドライヤーは、個人ユーザーの様に短期間でフィラメントを使い切れないと言う方向けの製品ですので、基本的にフィラメントドライヤー内に収納できるフィラメントと言うのは1kgのリールが標準となるのですが、この「AeroDry 2.0」では業務用の5kgリールも収納する事が出来ます。

そしてまた、フィラメントをこのフィラメントドライヤーに収納した状態で3Dプリンターにフラメントを供給できる様にフィラメントフィーダーをケースに取り付けられる様にもなっており、常に一定品質、状態のフィラメントを供給する事が出来る様にもなっていますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/creative3dp/aerodry-20-fully-3d-printable-filament-dryer















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