Appleは遂にiPhone12シリーズのリリースと共にMagSafeと言う独自のワイヤレス充電規格を出して来ました。
このMagSafeはQiワイヤレス充電規格にはあるものの、まだ実装したスマートフォンは現在のところ存在しないワイヤレスで15Wで充電できると言う素晴らしい規格です。
従来のiPhoneも最大7.5WでQiワイヤレス充電ができていましたが、Lightningコネクタで充電すれば18Wで急速充電できていましたのでかなり遅く、唯一の利点はケーブルを差さなくても良いと言う点だけでした。
ですがワイヤレス充電には1つだけ欠点があり、それを克服して安定して充電できる様にしたのがMagSafeなのですが、今回紹介するQiワイヤレス充電対応モバイルバッテリー「AirBank」はその欠点を吸盤で克服しています。
Qiワイヤレス充電の弱点
まずQiワイヤレス充電がかかえる弱点と言うのはどう言ったものかと言いますと、Qiワイヤレス充電が電磁誘導を利用している事に起因します。
Qiワイヤレス充電では”ファラデーの電磁誘導則”と言う、電磁誘導則においては磁石同士を近づけると次回が発生し、電流が流れると言う原理を利用しています。
つまりQIワイヤレス充電においては”送電用コイル”に交流電圧をかける事で磁界(磁束)が発生し、その磁界の中に受電用のコイルを近づける事で”受電側のコイル”に”送電用のコイル”が作った磁界を打ち消すための誘導起電力が発生する事で充電を行います。
ですから磁界は強い方が起電力は大きくなりますし、両者のコイル間距離が近ければ近いほど起電力は大きくなりますし、送電用コイルが作る磁界の中に受電用コイルがキッチリと入っていればいるほど起電力は大きくなります。
また逆に言えばこの条件から離れれば離れる程、起電力は小さくなって行き、充電電流が減って行くのですが、Qiワイヤレス充電においては安定した充電電流が流れて始めてバッテリーを充電し始めますので、スマートフォンとQiワイヤレス充電器との位置関係が変化すると充電がそこで止まってしまいます。
ですからMagSafeでは送電用コイルとスマートフォンが動かず密着する為に磁力でMagSafe充電器とスマートフォンを吸着する様にしているのです。
吸盤で解決
ではこのQiワイヤレス充電に対応した「AirBank」ではどの様にして磁界(磁束)の変化を無くしたのかと言いますと、単純に吸盤です。
「AirBank」の送電用コイルが内蔵された面に一面に吸盤を敷き詰め、吸盤の吸着力によってスマートフォンへ吸い付かせる事で安定て最大10Wで充電する様に工夫されています。
また吸盤で強く吸着する事でポケットやバッグの中に入れて移動しても「AirBank」が移動で生じる振動でスマートフォンから離れてしまい充電できないと言う事はないので、充電ケーブルを使ったのと同じ様な感じで充電が行えますし、もちろん充電しながらの使用もできるので便利です。
またiPhoneはバックパネルのリンゴマークのあたりに受電用コイルが内蔵されていますので、横向きで「AirBank」を台の様にして使うと言う事もできるだけでなく5,000mAhのバッテリーで長時間の動画鑑賞も可能になっています。
両端マグネットケーブルが付属
そしてこの「AirBank」にはワイヤレスまでの簡素化にはなりませんが、コネクタを差し込むからコネクタを近づけるだけで通電するマグネットコネクタが付属しているのですが、両端がマグネットコネクタとなっており、電源側、スマートフォン側どちらもケーブルを近づけるだけで充電できる様になっている他、マグネットコネクタもUSB-A,USB-C、そしてLightning、microUSBと4つのタイプが付属しており、USB-A、USB-Cどちらの電源を使っても充電できる様になっています。
また「AirBank」には出力用のUSB-A端子も付属しており、2台同時充電、及びパススルー充電も可能とんっていますので、もし興味を持たれた方は下記URLをご覧ください。
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