レーザー彫刻機は、XYステージに乗ったレーザーモジュールを移動させてレーザー彫刻を行う方式と、レーザーモジュールユニットそのものは固定しておいて、レーザーモジュール内のプリズムレンズのを動かす事で照射方向を変えるできる方式の2タイプがあります。
このうちXYステージを使ったレーザー彫刻機はXYステージの大きさを変える事で一度に大きな面積のレーザー彫刻が可能ですが、レーザーモジュールの位置をスティッピングモーターで動かしていますので、彫刻スピードと言うのは非常にゆっくりで、加工精度もスティッピングモーターに大きく依存し、ミリ単位以下の加工精度を出すのはかなり難しいものがあります。
一方でレーザーモジュール内でレーザーの方向を変えるレーザー彫刻機は、レーザーが飛んで行く方向だけ変えるだけですので、彫刻スピードは非常に高速で加工精度もμm単位で制御できたりするのですが、レーザーモジュールが固定されおり、焦点距離との兼ね合いもありますが、一度にレーザー彫刻できる面積は非常に狭いです。
そこで今回は、そんなに大きくレーザー彫刻する予定はないと言う方に、スピードと精度の高いレーザー彫刻機「GWEIKE G2」をご紹介致します。
ファイバーレーザーレンズによって15000mm/sの爆速彫刻
今回紹介するレーザー彫刻機「GWEIKE G2」は、ファイバーレーザーレンズを採用する事でスピードと精度が非常に高いレーザー彫刻機になっています。
通常レーザーモジュールから照射されたレーザーは2枚のプリズムやレンズによって照射方向を変える様になっているのですが、この「GWEIKE G2」で使われているファイバーレーザーレンズはレンズの動くスピードが従来のものとは比較にならないほど早く、1秒間に15000mmつまり15mもレーザーの照射位置を動かす事ができるのです。
これにより同等の加工精度を持つレーザー彫刻機と比較した場合では5倍ほどスピードアップされています。
そして解像度は最大8kでレーザー彫刻が可能な他、4k、2kと解像度を選ぶ事ができ、彫刻範囲は110mm×110mmないし150mm×150mmになります。
金属に対して1.5mmの深さまで彫り込める20Wレーザーモジュール
次にこのレーザー彫刻機「GWEIKE G2」では最大出力20Wのレーザーモジュールを採用しており、このレーザーモジュールと集光の高いファイバーレーザーレンズによってアルミやブロンズ、銅だけでなく、融点の高い鉄やステンレス、チタン合金などにもレーザー彫刻が行えるほか、ゴールドやシルバーなどにもレーザー彫刻が行えるのでアクセサリーへのレーザー彫刻も可能ですし、素材によって彫り込める深さは変わって来ますが、アルミや銅の様な素材ですと最大で1.5mmの深さまで彫り込む事ができます。
またアクリルや陶器や石、色付きのガラスなどにも当然、レーザー彫刻は行えますし、焦点を合わせるのも素材に投影されている2本のレーザーの点が重なる位置にヘッドを上下させて合わせるだけなので焦点合わせも楽です。
更にプレビュー機能がついており、レーザー彫刻を始める前に位置合わせが行え失敗がありませんし、複数並べた素材に対して一度にレーザー彫刻を施したりする事もできますので、よりスピーディーにたくさんの素材に対してレーザー彫刻を行う事ができます。
セットできないものは手持ちでレーザー彫刻が可能
そしてレーザー彫刻機にセットできない素材に対しては、ベースからレーザーモジュールを取り外し、シールドを取り付ける事でレーザー彫刻が行えますので、家具であるとか自転車であるとか、そう言ったものに対しても柔軟にレーザー彫刻を行う事が出来る様になっています。
更に水平にしてレーザー彫刻機にセットできないものに関してはレーザーモジュールを斜めに倒す事でレーザー彫刻が可能なため、非常に幅広い様々な素材に対してレーザー彫刻を行う事ができます。
ロータリーチャックとローラーロータリー
そして円筒形や円形と言った丸みのある素材の表面全周にレーザー彫刻を行うには円筒形のものを回転させるためのアダプターが必要で、これにはローラーロータリーと言って2本の円筒形のローラーの上にボトルなどを乗せてボトルを回しながらレーザー彫刻を行うと言った装置が以前からはありました。
ですがこの「GWEIKE G2」には旋盤などで使われているロータリーチャックがオプションで用意されており、ボールペンやシャープペンシルの側面全面にレーザー彫刻を行ったり、ブレスレットなどにレーザー彫刻を行ったりする事も可能ですので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/gweike/gweike-g2-portable-20w-handheld-fiber-laser-engraver
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