レーザー彫刻機と言うのは高出力のレーザー光を当てる事で素材を溶かしたり燃焼させる事で模様を刻んで行きますので、より出力の高いレーザーモジュールを使う事で紙やフェルト、木材だけでなく、樹脂やアクリル、石やセラミックやガラス、そして金属にもレーザー彫刻を施す事ができますし、より高出力なレーザーモジュールを使う事で金属を切断する事も出来ます。
ただレーザーモジュールが高出力になればなるほど価格は跳ね上がって行きますので、個人では到底手を出すのに躊躇する値段になって行くのですが、今回紹介するレーザー彫刻機「ComMarker B6」は30Wないし60Wのレーザーモジュールがラインアップされているのですが、ファイバーレーザーモジュールを採用する事で安価なだけでなくコンパクトに仕上げられています。
ファイバーレーザーとは
ファイバーレーザーと言うのは、小出力のレーザーモジュールから照射されたレーザー光を光ファイバーを使って集める事でより出力の高いレーザー光に変換するレーザーモジュールで、例えばコンパクトな5W出力のレーザーモジュールを6台搭載し、光ファイバーで6台分のレーザー光を集め1本のレーザー光に変換する事で5W×6=30Wの高出力のレーザー光を照射する事が出来ます。
そしてこのファイバーレーザーの良い所は、出力の小さなレーザーモジュールの光を集めて高出力化する事が出来る所で、60W出力のレーザーモジュール1つですと電源回りも大きくなりますし、発熱も非常に多く冷却装置も大きくなり、結果的にレーザーモジュールが非常に大きくなり重くなるのですが、出力の小さなレーザーモジュールのレーザー光を集めればコンパクトにまとめる事が出来ますし、安価にレーザーモジュールを作る事が出来るので経済的です。
ですので今回紹介する「ComMarker B6」は30Wと60Wタイプのレーザーモジュールの2種類のラインアップが用意されているのですが、装置の総重量は30Wで12.5kg、60Wで13.5kgと非常に軽く作られており、持ち運びも楽になっていますし、どちらも最大150mm×150mmの範囲でレーザー加工を施す事が出来ます。
そしてこのレーザー彫刻機は30Wと60Wと言う非常に出力の高いレーザーモジュールを使っていますので、30Wモジュールであれば最大0.5mmの金属板を、60Wモジュールであれば2mm厚の金属板をカットする事ができるだけでなくステンレス鋼の板であったとしても1.3mm厚のものまでカットできるほか、金属に対して彫り込む事もできます。
カラーマーキング
次にこのレーザー彫刻機「ComMarker B6」では、60W出力のレーザーモジュールを選択した時のみとなるのですが、カラーマーキングと言って本来ならレーザーを照射し素材を燃焼させますので、レーザーを照射した部分は素材にもよりますが基本的には黒くなるのですが、ステンレスやチタン合金にレーザー彫刻を施す場合、レーザーの照射を調整し金属表面に酸化皮膜を作る事で、そこを透過して金属表面で反射した光と酸化皮膜で反射光の干渉によってインクを使ってペイントしたかの様に色をつける事が出来ます。
そしてまた写真の撮影でもピントが合っていなければボケるのと同じでレーザー彫刻もピントが合ってなければ素材に当たるレーザー光の光の直径が大きくなり直径0.01mmのレーザー光で超精細に彫刻できる所がエッジがボヤけた感じになってしまうのですが、この「ComMarker B6」にはオートフォーカス機能がついており、失敗なく高精細なレーザー彫刻が行えますし、レーザー光は最大で15m/秒も移動させる事が出来ますので、彫刻時間も超高速です。
ロータリーアタッチメント
そしてこの「ComMarker B6」にはボトルやグラスの側面全体にレーザー彫刻が施せる様に素材となるものを回転させる為のアダプタがオプションで用意されているのですが、マグカップの様な持ち手のついているものに対してもレーザー彫刻が行える様に旋盤の様に挟んで回転させる事が出来る様になっていますし、ボールの様に球になっているものも回転させてレーザー彫刻できる様にもなっており、非常に様々な身の回りにある素材に対してレーザー彫刻が行えますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
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