3Dプリンターも随分と安価になり、家庭でも小型の3Dプリンターを所持していると言う方も増えていますが、3Dプリンターと言ってもフィラメントと言ってプラスチック製の棒!?太い糸を溶かしては積み上げて行くFDM方式だけではなく、レーザーを使って材料を焼き固めたり、最近自作アクセサリーを作る方の中で流行っているレジンと言う紫外線を当てると硬くなると言う樹脂を使ったものがあったり、その派生系ではありませんが、インクジェットプリントプリンタと融合させて一度に多数のノズルから素材を射出してレーザーや紫外線を使って固めるものがあったりと、その種類は非常に増えて来ています。
その中で今回紹介する3Dプリンター「Phrozen Make」はSLA方式(光造形)と言って、レジンを紫外線で固める方式の3Dプリンターです。
ではこの「Phrozen Make」と他のSLA方式のプリンターとの違いはと言いますと、造形スピードと造形されたオブジェの表面の滑らかさ、解像度の高さです。
スピードと解像度と言うのは本体反比例するものなのですが(例えばFDM方式の場合、高さ1cmの長方形の箱を作るとなると、Z軸方向の分解能が1mmだとするとおよそ5往復すれば1cmの厚みに樹脂を積み上げる事ができますが、分解能が0.5mmだとその場合の10往復しなければ1cmにまで樹脂を積み上げる事ができませんので、ヘッドの移動距離も倍になり時間も倍かかります)、この「Phrozen Make」では従来SLA方式の場合は1本のレーザー光線を照射してFDM方式の様に順番に樹脂を硬化させて行っていたのに変わって紫外線を照射するLCDディスプレイを底面に組み込む事で、1層樹脂を積み上げるのに1本のラインが上下左右に移動していたのをLCDにその層において硬化させる場所だけ発光させる事で1回のLCDの発光で1層分、樹脂を硬化させる事ができる様になっている為に面で樹脂を積み上げていけますので非常にスピードが早いのです。
そしてその解像度は、横2048px×縦1080pxの2K改造度のLCDを使っていますのでXY軸方向の分解能が47μmと非常に細やかで、Z軸方向の分解能は更に細かく10μmと、出来上がった造形物の表面に綺麗に平に慣らすアニール処理など必要のない程の非常に表面が滑らかに仕上げられた造形物を作る事ができます。しかも造形サイズが12.1cm×6.8cm×14cm(“Phrozen Make XL”で19cm×12cm×20cm)と、長身のフィギュア等を造形するにはまさに最適な3Dプリンターと言えます。
そして造形ソフトはnanoDLPを基本ソフトウェアとして使用していますので、ブラウザーからSTLファイル等を読み込んでのワイヤレス造形やnanoDLPをサポートしていればどの様なアプリケーションでも造形可能で、また対応アプリケーションも多数ありますので造形環境に苦労する事はないと言えます。
なおその他詳細なスペック等については下記URLをご覧ください
https://www.kickstarter.com/projects/1887895571/phrozen-make-professional-lcd-3d-printing-made-acc
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