工作機械が自宅にあればグッと工作できる範囲が広がります。
例えばボール盤1つとっても、それまで厚みのある木材に電動ドリルで穴を空けると1〜2mmではあるけれど貫通した反対側の穴位置がズレていたものがボール盤を使えば真っ直ぐにドリルの刃を下ろす事ができますのでズレずに真っ直ぐな穴を空ける事ができる他、溝やホゾを彫るのも楽になりますし、アクリルの様な硬い樹脂に穴を空ける際にもゆっくりと刃を下ろして行けばアクリルを割らずに済みます。
また電動の丸ノコなどがあれば大量の木材もアッと言う間に切断ができますし、スライド丸ノコがあれば角材などもサクサクと次々にカットして行けるなど、電動工具1つで驚くほど作業効率が上がるだけでなく、それまで手1つだけでは無理だと思われる様なものも作れてしまいます。
そんな工作機械の1つ、CNCマシンとしてもレーザー彫刻機としても使える「Comgrow ROBO」をご紹介致します。
安心感のあるアルミ筐体
この「Comgrow ROBO」にはドリルヘッドとレーザーモジュールしか付属していませんが、FDM方式の3Dプリンターも同じXYステージ方式を使っていますので、このジャンルの製品の中には3Dプリント機能にCNC加工、レーザー彫刻の3つの機能を持ったマシンもあります。
一見、1台で3つの用途に使う事ができますから便利な様に思えるのですが、CNCマシンはドリルヘッドを動かしながら木材なり金属を削って行きますので結構な振動がある上に掘削クズが大量に出て来ます。
実はこの振動と削りクズが3Dプリンターの様な精密機器には厄介で、ベルトやシャフト、ベアリングと言った部分に削りクズが入ったり、振動によってボルトやビスが緩むと造形物の精度に影響して来ますので、ベースが3DプリンターでCNC加工もできる機器と言うのは実は厄介なのです。
一方この「Comgrow ROBO」はベースがCNC加工機ですから、そう言ったドリルの振動であるとか削りクズの対策はしっかりとなされていますので、そう言う意味では安心してCNC加工が出来ます。
なおこの「Comgrow ROBO」で扱える材料の最大サイズは300×180×45mmで、扱える素材は木材、アクリル等の樹脂、アルミや銅と言った比較的柔らかい金属(鉄やステンレスの様な硬い金属は冷却装置が付属していませんのでNG)になります。
また専用のアプリを使ってCNC加工を行うのですが、素材を選べばドリルの回転数や移動スピードは自動的にセットされますので、初心者でも簡単にCNC加工が行えます。
魅力的な5Wレーザーモジュールオプション
次にレーザー彫刻ですが、レーザー彫刻用のレーザーモジュールとしてこの「Comgrow ROBO」には500mWと5Wの2つの出力のレーザーモジュールがラインナップされています。
このうち500mWは紙、フェルト、木材、革、色付きの樹脂の様な比較的柔らかい素材を焦がす程度の出力しかありませんので、柄をレーザーで描く事はできてもカットする事はできませんし、もちろんガラスや金属には出力が弱すぎるので傷1つ、コゲ1つつける事はできませんが、5Wレーザーともなればガラスにもアルミにもレーザー彫刻が施せるほか、1〜2mm薄いアルミの板であればカットも出来ます。
そして何よりレーザーモジュールの出力が上がるとレーザー光を高速で動かしても出力が強い分、瞬時に素材を焦がす事ができますのでレーザー彫刻が超高速で行えるのです。
ですから大量に何か同じものを作ると言った時に5Wレーザーを使っていると早く仕上げる事ができます。
またレーザー彫刻だけであれば、jpgファイルやBMPと言った画像ファイルをアプリに読み込ませて自動解析して彫刻を行ってくれますので、絵心がなくても大丈夫です。
ハイエンド機種にしかないキャリブレーション機能付き
そしてこの「Comgrow ROBO」で驚きなのがキャリブレーション機能がついている事です。
特にZ軸のキャリブレーション機能がついているのは驚きで、通常ドリルの刃をセットすると多少はドリルの刃の入れ加減で刃の長さが変わって来るのですが、それを調整するのはアプリ上な場合が多く、これが深く彫りすぎたり浅かったりと言う失敗に繋がったりするのですが、この「Comgrow ROBO」ではしっかりと刃の長さを自動的にキャリブレーション(調整)する機能を持っていますので、そう言った意味で失敗がありません。
またX,Y,Z軸どこにもリミッタースイッチがついており、自動的にキャリブレーションがそれぞれの軸で行われる他、もし削りカスがヘッドの側面に付着してしまった様な時にヘッドが端まで動く事でカスが挟まりヘッドが動かなくてモーターに過負荷がかかったり位置がズレたりと言う事を防ぐと言った事も考えられて設計されており、久々にこれは欲しい!!と思えるCNC加工機になっていますので、もし興味を持たれた方は下記URLにて詳細なスペックやバリエーションはご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/comgrow-robo-cnc/comgrow-robo-cnc
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