フィラメントと呼ばれる樹脂を溶かしながら3D造形を行うFDM方式の3Dプリンターの購入を検討されている方に1番注意して欲しいのが、DIYで組立る3Dプリンターだけには手を出してはいけないと言う事です。
何故ならFDM方式の3Dプリンターは精度も大きく幅がありますが、少なくとも1mm以下の精度でフィラメントを重ねて行きながら立体的に造形して行きますので、土台となるベッドが1mm傾いていても造形に失敗しますし、ヘッドの移動にタイミングベルトを使っているタイプはベルトが少しでも緩んでいたり、きつく締め過ぎていたりすると、こちらも1mm以下の単位でヘッドを動かして行きますので指示通りの場所へと動かず、造形への失敗にこれも繋がります。
ではどう言ったものを選べば安心なのか?それは既に組み立てられた完成品で、しかも調整の必要性のない3Dプリンターで、今回は箱を開ければ何の調整も必要なくすぐに3Dプリントが行える3Dプリンター「KOKONI」をご紹介致します。
どれくらいのモノが作れるの?
3Dプリンターの選択基準の1つとしてどれくらいのサイズのものを作る事ができるのか?と言うのは重要な要素の1つで、例えば10cm×10cm×20cmの四角柱の様な造形物を作りたい時、高さが10cmまでのものしか作れないとすれば分割して印刷し最終的に組み合わせるしかありません。
そうなると分割造形と言う工程が増えるので、そう言った分割データを作ると言うのは3D CADを始めたばかりの方にはかなり無理があります。
と言うのもFDM方式の3Dプリンターは樹脂を溶かしなが積み上げて造形して行きますので、その過程で樹脂が冷えて収縮し、結合した時にうまくサイズが合わないと言った事がよく起こるからです。
それを加味して造形データを作ると言うのは初心者にはほぼ無理で、だからこそどれくらいのサイズの造形物が作れるのかと言うのは重要な要素で、この「KOKONI」で付く事ができる最大サイズは100mm×100mm×58mmですので、10cm四方で高さ5.5cm程度と言う事になります。
また造形サイズはちょっと微妙なのですが、XY解像度は最大11μm、積層ピッチは2.5μmなので、フィギュア等であれば細部まで忠実に再現できる能力を持っています。
そして造形スピードは最大80mm/sですから、最近の3Dプリンターからすると遅めかなと言うスピードですが、それでも精密に3Dプリントできるのですから許容範囲内ですし、フィラメントケースが付属しておりフィラメントの自動送りもする様になっていますのでそのあたりのトラブルもほぼありませんが、この「KOKONI」で使えるフィラメントはPLA樹脂のみとなります。
アプリから作りたいものを選んで造形
また、いきなり3D CADアプリを使い造形データを作って造形を行うなんて、CADアプリを使った事がない方はもちろんハードルが高い事ですし、スマホやタブレットしか持ってなければ更に造形データを作るのは大変なのですが、この「KOKONI」においては専用アプリを使えば、既に公開されている造形データから造形したいものを選択して造形する事ができますので、子どもさんでも簡単に作りたいものを選ぶだけで3Dプリントが行えます。
そしてもちろん、3D CADがバリバリと使える方であればご自身でデータを作り、それを3Dプリントすると言う事はもちろん出来ます。
専用アプリを使えば3Dデータを自動作成
そしてこの「KOKONI」の機能の中で最も魅力的なのが画像データやカメラで撮影した写真を元に3Dモデリングを行い3Dデータをアプリが自動生成してくれる機能です。
これはスマートフォンにLiDARセンサーを搭載しているとかそう言う事は関係なしに、既に撮影されスマートフォン内に保存されている写真からでも3Dモデリンク化する事ができますのでペットの3Dフィギュア等を作りたいと言う方にとっては便利ですので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
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