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失敗なく500mm/sと言う超ハイスピードで3D造形が可能なFDM方式3Dプリンター「LOTMAXX ET」

フィラメントと言う樹脂のワイヤーを溶かしながら3D造形を行うFDM方式の3Dプリンターにおいて、他の方式の3Dプリンターもそうなのですが、造形スピードのアップと言うのは非常に悩ましい問題です。
特にFDM方式は高速でヘッドを動かすと慣性の力で3Dプリンターそのものが揺れるだけでなくプリンターやヘッドが揺れる事で連続して射出している溶けたフィラメントを連続して積み上げて行く事ができず、微妙にズレて積み上がって行く事でプリントしたものが途中で倒れたりして失敗するかもしれません。

と言った様なリスクを持っていたり、プリンターの制御も難しいためFDM方式の3Dプリンターもなかなかスピードアップさせる事が出来なかったのですが、今回紹介するFDM方式の3Dプリンター「LOTMAXX ET」では何と500mm/sと言う驚異的なスピードで3Dプリントが行えます。


500mm/sを可能とするヘッド


1秒間にフラメントを500mm分、つまり50cmも射出するには、FDM方式ではフィラメントと言う樹脂のワイヤーと言うかロープを溶かしながら射出して行くため、ヘッドの性能が大きく影響し、この「LOTMAXX ET」では75Wと言う非常にパワフルなヒーターを搭載する事で、フィラメントがいくら送り込まれ続けたとしてもフィラメントに熱を奪われヘッドノズルが冷える事なく次々とフィラメントを溶かしては射出して行くと同時にフィラメントをヘッドへと次々と押し込んでいく”送り機”に関しても0.8N.m.と言うかなり高い圧力でフィラメントを送り込む性能を持っており、これら2つで500mm/sの射出能力を備えています。

更にただ高速で射出するだけではダメで、溶けた状態の上に溶けたフィラメントを押し出して行ったとしても押し出されたフィラメントの重みでまた硬化していないフィラメントが変形して失敗しています。
そこでこの「LOTMAXX ET」ではトリプルファンでフィラメントの硬化を促進する事で失敗を防いでいます。

ただ高速で3Dプリント出来ると言う事は精度とは残念ながら乖離しており、XY解像度は±0.1mm、積層ピッチも0.1〜0.4mmですので決して高精細とは言えず、造形ボリュームは245×245×265mmとなり、扱えるフィラメントの種類はPLA,/PETG/ABS/TPU/PA/PLA-CF/PETG-CF/PA-CFなどになります。


レーザー彫刻


次にこの「LOTMAXX ET」ではヘッドを3Dプリントヘッドからレーザーモジュールに取り替える事で、レーザー彫刻機としても使用する事ができます。
レーザーモジュールは10Wと20Wの赤色レーザーモジュールがオプションで用意されており、20Wのレーザーモジュールを使う事で木、紙、フェルト、革、アクリル、樹脂素材全般などの素材に対してレーザー彫刻を施す事ができる他、木材であれば12mm厚、アクリルであれば8mm厚までのものであればカットする事が出来ますし、3Dプリントしたものに対してレーザー彫刻によって模様を彫ると言った様な事もこの「LOTMAXX ET」なら可能です。


設置場所が自由な中継カメラ


そしてこの3Dプリンター「LOTMAXX ET」には、1080P解像度のカメラがオプションで用意されており、3Dプリント中の造形の様子を中継したり、記録したりする事が出来るのですが、一般的な3Dプリンターですとカメラを設置する場所と言うのは決まっているのですが、この「LOTMAXX ET」のカメラは自由に設置できるのが大きな特徴で、カメラそのものに磁石が内蔵されていますので、3Dプリンター本体のどこにでも貼り付ける事が出来るほか、三脚も付属しており三角を使って俯瞰的な画角で3Dプリントの様子を記録したりする事も出来る様になっていますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/lotmaxx/lotmaxx-et-the-multi-color-high-speed-3d-printer

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