RaspberryPiはご存じの様にArduinoなどのマイコンボードとは違い、HDMIやUSBポートを持ちモニターやキーボード、マウスなどを接続する事でPCとして使用する事も出来ますし、センサーなどを接続しマイコンの様に使用する事もできる万能マシンです。
とはいえ、登場した頃のRasPiはCPUの処理能力もそれほど高くなく、20年ほど前のPCのスペック程度の能力しかなく、GUI環境でサクサク動かせる様なものではありませんでしたが、徐々にパワーアップして行きRasPiを使ったノートPCキットの様なものも登場しましたが、SSDなどもUSBで接続するしかなかったり、大容量のデータを取り扱ったりと言う様な事は結構難しいものがありました。
ですが2024年に登場したRaspberry Pi 5によって M.2 NVMe SSDが接続できる様になったことで大幅に使用環境が良くなり4〜5年前のPCと同等の処理能力を持つまでになっており、今回紹介する「Pilet」はそんなRasPi5をメインボードにNVMe SSDを内蔵でき、タッチパネルを搭載したオールインワンタブレットになります。
Pilet 5とPilet 7
今回紹介する「Pilet」には5インチディスプレイとキーボードやゲームコントローラーなどを搭載したPilet 5と7インチディスプレイを搭載したPilet 7の2機種がラインアップされています。
そしてこれらPiletにはRaspberry Pi 5がメインボードとして内蔵されており、どちらも16000mAhの大容量バッテリーによって最大7時間の連続使用が可能になっています。
そしてどちらにもNVMeモジュールと言ってM.2 NVMe SSDをRasPiに増設する為の拡張モジュールが用意されており、大容量データを簡単に利用する事が出来る様になっていますし、この他にLTEモジュールと言って携帯電話の電波を使った通信モジュールも用意されており、WiFiのない屋外でも使用する事が出来る様になっています。
Pilet 7用脱着モジュール
次にPilet 5では最初からキーボードやゲームコントローラーを搭載していますが、Pilet 7はタッチパネル以外の入力デバイスは搭載していません。
その代わりに脱着可能なキーボードにトラックパットを搭載したモジュールの他にPilet 5の半分のサイズのゲームコントローラーモジュールがラインアップされており、ゲームもプレイし易くなっています。
ハードウェアもオープンソース
そしてこの「Pilet」では専用のPilet OSだけでなく、ハードウェアにも関してオープンソースになっており、今回KiCADを使って設計した基板データはもちろんの事ケースなどの設計図もSTLファイルなどで配布されており、使われているパーツを集めれば足りないものは3Dプリンターでプリントし自作する事も出来ますし、基板データが提供されている事で、自作のインタフェース基板なども設計し易く、また自分の使い易い様にメイン基板を改良して使う事も出来ますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/soulscircuit/pilet-opensource-modular-portable-mini-computer
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