RaspberryPiが登場した頃はLinuxが動くマイコンボードと言うイメージの方が強く、あまり重い処理は行わせる事は出来ないけれども、それまでWiFiやBluetooth経由でArduinoなどのマイコンボードを制御しようとするとメモリーとの戦いがあったり、あまり凝った事は出来ませんでしたが、RasPi上でApacheなどを動かす事でブラウザベースで簡単に制御が行える様になったり、Bluetooth経由での制御なども非常にし易くなりました。
そしてRasPiはアップデートする度に性能が向上しており、STEM教育向けのRasPiベースのノートPCなども登場するなど、今ではちょっとしたサーバーやLinuxPCのマザーボードとして利用される様になっており、今回紹介する「Argon ONE UP」はRaspberryPi CM5をベースとしたノートPCになります。
実用的なノートPCスペック

今回紹介する「Argon ONE UP」の様にRasPiをマザーボードとするノートPCの様なものはこれまでにも製品化されていますが、今回紹介する「Argon ONE UP」が従来の製品と大きく違うのはUSBなどのインタフェースをしっかりと搭載している点が挙げられます。

これまでの同ジャンルの製品ですとモニターとキーボード、中にはトラックパットを搭載しているものもありましたが、外部インタフェースとしてはUSBコネクタを搭載していれば良い方でした。
一方で今回紹介する「Argon ONE UP」には14インチのIPS液晶、キーボードにトラックパットを搭載しているだけでなく、USB 3.1 Gen1に対応したUSB-Aポートを3ポートにHDMI2.0ポートなども備え、外部モニターを接続する事が出来る様になっているだけでなくmicroSDカードリーダーも備えており、microSDカードからのOSのブートも可能になっています。
そしてまたRasPi CM5にはCypress CYW43455ワイヤレスモジュールが搭載されており、2.4GHzおよび5GHz IEEE 802.11 b/g/n/ac、Bluetooth5.0、及びBLEをサポートしておりWiFiやBluetooth通信が可能な他、モニター上部には2.0MPのカメラが内蔵され、スピーカーはスレテオスピーカーが搭載されているなど装備的に見るとスタンダードなノートPCと遜色なくバッテリーも4800mAhもの大容量のバッテリーが搭載されています。
GPIOモジュール

次にRasPiと言えば40ピンのGPIOヘッドがオンボードされており、直接マイコンと通信させたり、センサーから値を読み取ってコントロールする事が出来る様になっていたりしますが、今回紹介する「Argon ONE UP」には本体左側に設けられたUSB-C2ポートに差し込む事で、Raspberry Pi Hat規格で設計されたボードなどをこのPCでも利用する事が出来たり、直接I/Oピンにセンサーを接続し利用したり、Arduinoボードなどを接続してコントロールすると言った事も出来る様になっています。
マザーボードとeMMCを簡単にアップデート

そしてこの「Argon ONE UP」ではRasPi CM5はノートPC内に埋め込まれているのではなく、ノートPC裏の裏蓋を外すと簡単にアクセスが行える様になっています。
これはこの「Argon ONE UP」がRasPi CM5は別売りになっており、自分で購入し取付なければならない様になっていると言う事もあるのですが、例えばCM5がアップデートしより早いCPUなどを搭載した時にこのノートPCではRasPiを入れ替えるだけでPCのスピードアップを簡単に出来る様になっています。
更にこの裏蓋を外すとRasPi CM5の横にはM.2 NVMe SSDを搭載する事が出来る様になっており、eMMCベースでよりサクサクと動かす事が出来る様にもなっていますので、もし詳細をご覧になりたい方は下記URLをご覧ください。















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