耳が弱くてよく外耳炎になりやすい方はプールに入る時に耳栓を使いますが、従来のスポンジタイプであったり、シリコンタイプのものであっても水が入らず、しかも泳いでいる最中に脱落しない様にと言うコンセプトの元に設計されています。
ですから従来の水泳用の耳栓と言うのは外部の音も完全にシャットアウトする事から外部の雑音が入りませんから水泳の選手などは泳ぐ事に集中する事ができて良いなんて事が言われていますが、実際のところは水泳の選手の泳ぐスピードに合わせてプールサイドを移動しながらコーチが指導すると言うのはよくある事で、そう言う時に耳栓をしていると全くコーチの声が届きません。
確かに泳ぎ切った後にアドバイスしても良いのですが、実際に泳いでいる最中に注意してフォームを修正した方が効率的なのは他のスポーツでも共通しています。
そこで今回ははめたままでも会話できる水泳用耳栓「Subplug」をご紹介致します。
ではこの「Subplug」はどうして耳栓なのに会話できるのでしょうか?それはこの「Subplug」に使われている1つの素材が関係しています。
その素材とは最近、レインコートやウインドブレーカー等の衣類やテント生地等にも使われている”水は通さないけれど空気は通す”と言う生地があり、この「Subplug」も同様の生地、フィルムを耳栓に使う事で耳の中への水の浸入を防ぐと共に外部の音はスルーする様に作られています。
でもどうして水は通さないのに空気は通すのか不思議に思いませんか?
実はこれには立派なカラクリがあるのです。この水は通さず空気は通すと言うシートには0.1μm〜10μmと言う大きさの穴が1平方センチメートルあたりに数億個と言うオーダーで空いています。
なら水もその穴をすり抜けるのでは?と思うのですが、水滴の大きさは100μm〜3,000μmと非常に大きく当然、小さくても直径100μmもある水滴が10μmの穴をすり抜ける様な事はなく、逆に空気は窒素分子や酸素分子が集まったものでこれら分子は高解像度の電子顕微鏡を使ったとしても見ると言うよりは観測できると言うレベルのものであり、当然の事ながら大きさは0.1μmよりも小さくすり抜けて行きますので、外部の音はシートを通り抜けクリアに聞こえると言うわけなのです。
しかも普通の耳栓の様に完全に空気の流通をシャットアウトするのではなくドライな空気はスルーして耳の中に入り込みますので、普通の耳栓を使って泳ぐよりも耳の中はドライに保つ事ができるのです。(水蒸気の直径は0.0004μmでシートを通り抜けますが、通り抜けた水蒸気は周囲の水分子に吸収されてしまいますので、耳の中に入って来る空気はドライな空気だけになります)
更に水が入らず、しかも遊泳中に脱落しない様にシリコン製のイヤーインサート(耳の穴の中に入れるアダプタ)とビルトフレーム(耳の窪みに滑り込ませて耳栓が脱落しない様に防止するフック)はそれぞれ3種類ずつ付属しています。
またカラーも黒以外に黄色、緑、水色、オレンジと目立つ色を採用していますので、もしプールの中で外れてしまったとしても容易に見つける事ができる様にも考えらていますので、耳栓をする事で人の声が聞こえなくて耳栓をどうするのか困っていた方にはまさにベストマッチな仕様の耳栓となっていますので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/1586906545/subplug-the-swimming-earplug-game-changer
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