ABSやPLAで作った3D造形物の表面を自動でツルツル・ピカピカ仕上げにしてくれる「PolySmoother」

3Dプリンタとしてみなさんがよく目にするFDM方式と言って、ドラムに巻き付けられたフィラメントと呼ばれる樹脂の糸を溶かしながら手びねりの器を作る時と同じ様に積み上げて行く3Dプリンターは、どうしても表面に積み上げて行った後、どんなに細い1.75mmのフィラメントを使い、位置制御の細かいスティッピングモーターを使い積層ピッチを細かくしても年輪の様な段差は必ず残りますので綺麗に仕上げるには後処理をしなければいけません。

その後処理は主に2通りあり、1つは手作業でコツコツとヤスリを使って表面を滑らかにする方法と、ABS樹脂ですと気化したアセトンを充満させた容器に3D造形物を入れ、アセトンによって造形物の表面を溶かして滑らかにする方法の2つです。

そこで今回は後者のアセトンを使って自動で表面処理を行う「PolySmoother」をご紹介致します。


アセトン蒸気平滑化処理


一般的にABS樹脂の積層跡と言って3D造形物の表面に残る年輪とも地層とも見える段差を綺麗に平す処理を”アセトン蒸気平滑化処理”と言っています。
”アセトン蒸気平滑化処理”では、密閉された容器の中でアセトンが気化し気化したアセトンが造形物を包み込む事でABS樹脂を溶かし徐々に表面に綺麗に平して行きます。
この時、アセトンを加熱する事で気化が早くなるだけでなく、温度の高いアセトン蒸気が造形物を包み込む事でABS樹脂との反応が促進させ短時間で表面の平滑化処理(なめらかにする処理)を行う事ができます。

そしてこの「PolySmoother」では、造形物の縦横高さのうち、1番長い辺を基準として50mm以下であれば10分、そして容器に入るギリギリのサイズ325(長さ)x 176(幅)x 200(高さ)mmでも約20分と言う短時間で表面の平滑化処理を行えますし、蓋がガラス蓋なので平滑化の状態を目で見て確認でき、ちょうど良い表面具合で取り出せますので、もう一度アセトンを気化させてやり直すだとか、時間が長すぎて溶けすぎてしまったと言う失敗を防げます。


クロロホルム蒸気平滑化処理


次にPLA樹脂で作られた3D造形物の平滑化処理をする場合、ネットなどで検索するとテトラヒドロフランやジクロロメタンと言った薬品がヒットしますが、これら薬品は非常に危険な化学物質を含んでおり、購入の際に事業者登録等しなければならず個人的に購入すると言うのはほぼ無理です。
そこでこの「PolySmoother」ではクロロホルム(よくハンカチに染み込ませて口に当てて眠らせる、なんてシーンをドラマや映画で見ますが、実際には気化したクロロホルムを吸わせて瞬間に眠らせると言うのは不可能です)を使って平滑化処理を行います。

平滑化の仕方はABSと同じで造形物を「PolySmoother」の中に入れ、クロロホルムを適量入れた後に造形物の大きさによって温度と時間をセットしてスタートボタンを押すだけで、入れる薬剤が違うだけで処理の時間や方法は同じです。

またこの「PolySmoother」では何かのパーツの様な造形物の前面を平滑化する必要があるものを平滑化する場合は、中のベースプレートに造形物を吊る際に造形物に通すワイヤー等を吊すポールなどもありますので、フィギュアの様なものの他に様々な形状、用途のモノの表面を平滑化が可能です。

ただ平滑化で気を付けないといけないのは、表面を薬剤によって溶かしていますので、蒸気に当てている時間を長くするとアイスクリームが溶けた様な状態になり表面の凹凸が分からなくなる他、時間が短くても細いラインなどは消えてしまう可能性がありますので、注意が必要となりますのでご注意下さい。

なおもし興味を持たれた方は詳細につきましては下記URLをご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/2098899385/polysmoother-polish-your-prints-the-way-it-should

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