歩行を補助する為の歩行アシスト機は医療分野や重い物を持ったりする事がある産業分野で既に実用化されています。
ただ現在実用化されている歩行アシスト機は一般向けと言うものではありませんので、個人が自由に購入し日々の家事仕事や、歩行の手助けにと使える様なものは残念ながらありません。
ですが今回紹介する歩行アシスト機「SPORTSMATE5」は重い荷物を持つ様な作業に利用すると言った使い方は出来ませんが、日々の散歩やジョギングの補助をしてくれるだけでなくフィットネスにも使えるちょっと風変わりだけど、魅力的な歩行アシスト機です。
アウトドアモード
今回紹介する歩行アシスト機「SPORTSMATE5」には2つのモードがあり、その1つ目がアウトドアモードです。
アウトドアモードでは大腿部(太もも)の動きをAIによって学習し、太ももを伸展(=股関節や膝関節を伸ばす)させる時にモーターのパワーで大腿部分の筋肉の動きをサポートし、足を上げて前に出しそして移動すると言った動作を行い際に中心的な役割を果たす、つまり1番負荷のかかる(膝を上げて前に出すと言う動作は足を上げるだけなので負担は足の重さだけですが、膝を伸ばすと言う事は足を地面に接地し上半身を持ち上げる様な形になります)大腿四頭筋の伸展動作をサポートします。
そしてその最大トルクは18N・mで、時間にして3時間、距離にして約10.5kmほどの移動を1回のバッテリーチャージでサポートする事ができます。
フィットネスモード
次にフィットネスモードは、これは発想の転換で、例えば電動アシスト自転車もバッテリーがなくなれば非常にペダルが重くなり足への負担が増えますが、この「SPORTSMATE5」ではモーターの力で太ももを上げると言う動作をサポートするのではなく、逆に足を上げる際にモーターにアシストするのとは全く反対のモーターを逆回転させ電流を流す事でモーターが負荷となって足に更なる荷重をかける事ができます。
つまりこの「SPORTSMATE5」は太ももを楽に上げさせる様にサポートするのではなく、太ももを上がり辛くする事で筋肉トレーニングを行わせる事ができるのです。
よってこの「SPORTSMATE5」を使う事で大きなトレーニングマシンを置かずとも、大腿四頭筋だけでなく体幹の筋肉も鍛える事ができるのです。
エアバッグで腰をサポート
そしてこの「SPORTSMATE5」はバッテリーや駆動装置、コントローラが取り付けられたベルトをウエストに巻き、そして駆動装置から伸びたアームを大腿部にマジックテープのついたバンドで固定する様になっています。
この方式は多くの歩行アシスト機でも取られているので特に珍しくはないのですが、この「SPORTSMATE5」の大腿部の取り付けるアームの中間部分にはジョイントがありアームが左右にも動く様になっているのです。
つまり従来の歩行アシスト機では膝を開いたり閉じたりと言う動作がアームで固定されてしまうので出来なかったのですが、この「SPORTSMATE5」ではそれが出来る様になっており、それが登山の様な足場を探して足をあらゆる方向に伸ばす様な場面で使える様にしている1つの要因です。
またウエストに巻き付けるベルトに関してもベルトの内側に薄いクッションが貼り付けてあるだけであれば身体を捻ったりした際にベルトが身体にくい込んで痛かったりもするのですが、この「SPORTSMATE5」では小さなエアバッグがベルトの内側に並んでおり、身体の凹凸に合わせてエアバッグ内の空気が移動してベルトをしっかりとソフトにウエストに固定される様になっていますので、移動する振動で次第にベルトが接触している辺りが痛くなって来ると言う様な事もない様に考えられていますので、もし詳細をご覧になりたい方は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/1485648715/worlds-first-exoskeleton-for-consumers-sportsmate5
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