先日、RAVPowerからUSB-C PD(Power Deliver)に対応したUSB電源が発売されたので今まで使って来たAnker製のUSB電源との性能比較を行ってみました。
まず最初に両者のスペックですが
Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery | RAVPower USB-C充電器 Power Delivery 60W 5ポート | |
端子 | USB-C PD×1 USB×5 |
USB-C PD×1 USB×5 |
サイズ・重さ | 約103 x 78 x 28mm 212g | 約101x69x29mm 211g |
合計出力 | 60W | 60W |
USB規格と出力 | PowerIQ 各ポート5V2.4A最大 合計6A | iSmart 2.0 各ポート5V2.4A最大 合計6A |
USB-C PD出力 | 最大5V/3A, 9V/3A, 15V/2 A, 20V/1.5 A | 最大5V/3A, 9V/3A, 15V/3 A, 20V/2.25 A |
と言う様に大きさもスペックもほぼ互角です。USB機器の充電に採用している”PowerIQ”も”iSmart”も両メーカーの独自規格でどちらも接続されたデバイスを認識してどれくらいの電流を流して急速充電を行っても問題ないのかを検出しているだけで、両者ともMAX5V2.4Aの出力しか出せない事から、USB充電回りの瀬能はほぼ互角です。
そして肝心のUSB-C PDの充電性能ですが、実際に15インチMacBook Pro 2016(Late)を使用して計測してみました。
まず50%までバッテリーを放電させたMacBook ProにAnker製のUSB電源を差し込んで計測。この時、サードパーティー製のケーブルですとその性能の差で(そのケーブルに流せる電圧、電流が使われているケーブルの太さによって変わって来ます)最大電圧、電流で充電できない事も考えられますので、Apple純正のUSB-Cケーブルを使用して実験を行いました。
その結果、
Anker製のUSB電源はバッテリー残量50%の状態で5分平均15V/2.86Aと42.9Wで給電。
一方RAVPowerのUSB電源は
バッテリー残量50%の状態で5分平均19.8V/2.12Aと約42Wで給電
この結果から言えるのはAnker製のUSB電源の方が1W程度給電能力が高いと言う事がわかるし、スペック以上の給電能力がある事がわかる。ただスペック以上の給電を行っている事から発熱による電源の劣化が心配なのだが、約1年ちょっと使っているが今のところ問題なく使えています。
ただ、AnkerのPowerPortは何度PoeweBook Proを充電しても20Vでの充電は確認できない事から出力が小さいものと思われるが、RAVPowerは20Vで充電できる事から同じ40Wで充電するとしても充電電流が少なくて済みます。
この違いは電源やケーブルへの負荷の差となって現れます。よく充電電流が大きい方が良い様に速く充電できて良い様に思われがちですが、発熱は充電電流の2倍に比例する事から流す電流が多いければ多いほどケーブルも発熱し、そして発熱による酸化も進んでケーブルの劣化が早まりますし、USB電源の方も発熱によって部品の劣化が早まります。
そう言う点ではRAVPowerの方が20Vで充電できる事で流す電流が少なくて済む事からケーブルもUSB電源本体の発熱も抑えられ長持ちすると言う事に繋がりますので、そう言う意味ではRAVPowerの方がMacBook Proの充電に関しては合っているのではないでしょうか?
なお両商品ともAmazonで購入可能しました。
RAVPower USB-C充電器 Power Delivery 60W 5ポート |
Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery |
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