3Dプリンターにも様々な方式がありますが、大きいものを一気に造形しようと思うと、それ以上のサイズの3Dプリンターを選ぶ必要があります。
例えば30cm四方のフィギュアを造形しようと思えば3Dプリンターはそれ以上のサイズのものを選択しなければいけません。
となると、3Dプリンターの価格もサイズと共に高くなって行きますし、設置場所も取る様になって行きますので、一般的には分割造形して最後に組み合わせて1つにするのですが、フィギュアの様な飾るものであれば胴体と手足・頭と言った様にパーツ毎に分割造形して組み立てても問題はありませんが、何かの部品であったり、ラジコンのフレームの様なものを分割造形するとなると強度計算もしつつ分割造形しなければいけませんので、素人にはかなりハードルが高いと言えます。
そこで今回は1辺だけサイズの制限がないFDM方式の3Dプリンター「3DPrintMill」をご紹介致します。
トライアングルボディー
この「3DPrintMill」はフィラメントと呼ばれる糸状の樹脂の棒を溶かしながら積み上げて行くFDM方式と呼ばれる3Dプリンターになるのですが、通常FDM方式の3Dプリンターのフレームはキューブ状になっているか、トライアングル方式と言って三角柱の柱から伸びる3本のアームを上下させる事でヘッドを動かして造形するタイプのものがあります。
ですがこの「3DPrintMill」はそのどちらにも属さず独自の家の三角屋根の様な構造をしているだけでなく通常は真下を向くヘッドは45°斜めに向いているなどいくつもの特徴的な形状をしています。
造形サイズ270mm×170mm×∞
そして気になる3Dプリンター「3DPrintMill」の造形サイズは横270mm×縦170mm×長さは∞です。
何故長さと言うか高さが無限大なのかと言うと、従来ベッドと呼ばれる造形したものを乗せる台の大きさは決まっていますし、フレームサイズ大以上の造形はできませんので必然的にリミットができるのですが、この「3DPrintMill」はベルトコンベアになっており、造形に合わせてベルトコンベアを送る事で造形物は送られる事で長さ、高さは無限大となる訳です。
当然、長尺ものを造形する場合はベルトコンベア式のベッドと同じ高さでローラー等を使って延長しなければ造形した造形物がベルトコンベア式のベッドからはみ出ると造形物の重さで造形中のオブジェクトが傾いて来たりしますので、そこだけは要注意ですが、作りたければ日輪刀を造形する事も不可能ではありません。
パーツの大量量産
そしてこの「3DPrintMill」は造形したものはベルトコンベアに乗って運ばれると言う特徴を生かして部品を大量生産する事も可能です。
造形されたパーツは次々とベルトコンベアに乗って送り出されて行きますので、ほぼ無限大に生産は可能ですし、フィラメント切れもセンサーで検出できる様になっていますので、フィラメントが切れたら新しいものに交換すればまたパーツの量産は可能です。
ただ造形データの方は1つの造形データにまとめ、例えば1mの長さのフィールドにパーツを置くと自動的にデータをgコード等に変換する際に造形範囲を超えたデータを作り、コンベア上をデータが行ったり来たりする事で造形物がズレたりして失敗する可能性がありますので、繰り返し同じデータファイルを造形すると言う風にした方がベターです。
なお造形はSDカードにデータをコピーし、「3DPrintMill」に差し込んで造形する方法とUSBで接続して造形する2つの方法があり、ベッドも100℃まで加熱する事ができる事からPLAやABSと言った一般的な素材の他に様々な素材を使って造形する事ができますので、もし興味を持たれた方は詳細につきましては下記URLをご覧ください。
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