レーザー彫刻機の原理は、私たちが子どもの頃に1度は理科の実験等でもやった事がある虫眼鏡を使い太陽の光を集めて黒く塗った紙を焼く実験と同じです。
では虫眼鏡を使った紙を焼く実験で何をやっているのかと言うとエネルギーを一点に集中させると言う事を行っています。
太陽の光を私たちは暖かいと感じますが、それは光がエネルギーを持っているからでそのエネルギーを一点に集中させる事でその場所を加熱し高温にする事ができますので、結果として紙は発火点を超えると燃焼を始めます。
それと同じでレーザー彫刻機は高出力なレーザーの光を素材に当てる事で焦がす事もできますし溶かして模様やイラスト、文字などを彫る事もできます。
そしてもっと高出力なものは今回紹介する「ATOMSTACK P9」の様に素材を切断する事もできます。
20mmの木材、15mmのアクリルをカット
今回紹介するレーザー彫刻機「ATOMSTACK P9」の魅力は木材であれば最大20mm、アクリル板でも15mm厚のアクリルのカットができる点です。
それはこの「ATOMSTACK P9」が直径0.06mmと言うホビー機では有り得ない精度の単焦点レーザーを作り出せるからで、そのレーザー光の出力は1000〜1200℃にもなるのですから、それだけ厚みのある木やアクリル板をカットできるのも納得です。
ただ1つだけ注意しなければならないのは、ヘッドの高さは固定なので基本的には平らなものにしかレーザー彫刻はできませんし、カットも同様です。
しかもヘッドの調整は手動なのですが、手でネジを回して緩めてヘッドの高さを調整するだけなのでそう難しくはありませんし、レーザーヘッドと素材とは数mmの距離でヘッドの高さは調整しますので、レーザー彫刻中に保護ゴーグルをつけたりしなくても大丈夫です。
またレーザー出力が10Wなので彫刻スピードも11000m/分と時速に直すと660km/hと超高速なので、自分で作ったものを増産すると言った事にも十分使えます。
金属、ガラス、セラミック彫刻ok
そしてレーザー彫刻に関してはレーザー出力が10Wもあり、レーザー照射面の加熱温度は1000〜1200℃にもなるのですから当然、金属への彫刻も可能ですし、陶器やセラミックの様な硬いものにも彫刻は可能です。
またガラスはレーザー光を通してしまうので中途半端なレーザー出力ですとガラスを通ってレーザー光が拡散されるだけなのですが、この「ATOMSTACK P9」の10Wレーザーはもちろんガラスにだってレーザー彫刻が可能ですし、7Wのレーザーモジュールを使ったバリエーションもラインアップされているのですが、そちらの7Wのレーザーモジュールでもガラス及び金属へのレーザー彫刻は可能です。
ローラーモジュールはオプションで提供
またこの「ATOMSTACK P9」のレーザー彫刻サイズは220×250mmとかなり広く、アクリルプレートなどの製作も可能です。
また円筒形の瓶や水筒、コップと言ったものにレーザー彫刻を施すにはローラーと言ってこれら円筒形のものを回転させる事でレーザーの当てる面を変える事ができるアダプターが必要なのですが、こちらもオプションで用意されていますので、記念にグラスやワインボトルに名前を彫ったりと言う事も可能です。
更に「ATOMSTACK P9」はWiFiが可能でスマホなどからもレーザー彫刻ができる他、同じものをいくつもレーザー彫刻するのであれば造形データをmicroSDカードにコピーし「ATOMSTACK P9」に差し込んで単独で動かすと言った事もできる様になっていますので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。
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