今回紹介するLCD SLA方式の3Dプリンター「SparkMaker FHD」は、価格が非常に安い事で有名になった”SparkMaker”の後継機種になります。
”SparkMaker”が安い理由は量産されている汎用部品を多用した事です。例えばSLAプリンタの心臓部とも言える紫外線を当てる光源部分にはスマートフォンの安価な液晶を使う事でトータルコストを抑えています。
ただその為に造形できる造形物は”SparkMaker”の場合は最大102×56×125mmで、XY解像度は100μm、積層ピッチは20μmで造形スピードは20〜25cc/hとSLAプリンタとしては入門機としては十分なスペックなのですが、より精密なフィギュアやギア等の樹脂部品を作るとなるとちょっと能力不足で、SDカードに保存されたファイルでした造形できない等、ちょっと不便な面もありました。
そこで「SparkMaker FHD」は2K解像度の液晶を使いXY解像度75μm、積層ピッチは20μm、造形サイズは少し大きくなり110×61.8×125 mmとなりました。
またBluetoothを搭載し、従来通りのSDカードでの造形の他に、スマートフォンからも造形できる様になり、PCを持っておられない方でも簡単にDLP-SLA方式3Dプリンターを使う事ができる様になりました。
そしてスマートフォンにインストールするアプリケーションには既に市販しています”SparkMaker”を利用して作られたフリーのデータがたくさん登録されており、初心者の方でも造形データの一覧から造形したいデータを選ぶだけで造形できるなど、誰もが使えるDLP-SLA方式 3Dプリンターとなっています。
また”SparkMaker”を既に使っているユーザーの方にはアップグレードキットが用意されており、最小限の出費でより精密でより簡単に造形できる様に改造する事ができます。
そして今回、新たなレジン4種類が同時にリリースされており、こちらもかなり魅力的でそのラインナップは下記の通りです。
LCD-Q
半透明の樹脂で、別途提供される”マカロンカラーパレット”と呼ぶインクを混ぜる事で様々な色を出す事ができる様になっています。
これまでSLA方式のプリンターと言うと、フィギュア等は造形した後にカラーで着色すると言うのが定番でしたが、予めベース色を決めてその色で造形する事でペイントの量を減らす事ができます。
LCD-G
フィギュアや彫刻を造形するのに最適なレジンで、時間経過によって黄く変色してしまうと言うレジンの欠点を無くして何年も造形した時のクリアーな色を保つ事ができます。
LCD-H
320℃という高温に耐えられる樹脂で、樹脂の射出成形に使う金型として使う事ができます。
LCD-MG
造形後、時間の経過と共に硬くなって行く樹脂になります。
と言う様に、同時リリースされるレジンだけを見ても、ちょっと興味を引かれるものが多いので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/249504031/sparkmaker-fhd-the-most-affordable-fhd-sla-3d-prin
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