プログラミングと言うとどうしても動くロボットでのプログラミングの方が主流ですが、二足歩行ロボットは実際のところ姿勢制御がとても難しく、自走型の車型ロボットは走らせる広い場所がなければ、実際に走らせて動きを確認する事もできません。
それよりもロボットアームなら、固定された一定の決まった場所の中で、例えばモノを掴んで移動させて離す、そんな単純なプログラムから、サイコロを積み上げて行く、そして字を書かせる等、様々な事を行わせる事ができ、人間がする動作をロボットアームの動作に置き換えて行くと言う過程においてプログラミングを覚えて行くと言う事も可能です。
そこで今回はとてもお手軽で高機能なロボットアーム「Mirobot」をご紹介いたします。
可動範囲
まず最初に「Mirobot」のアームの可動範囲を確認しましょう。
可動範囲は左右180°で、前後に455mmと約50cmも移動させる事ができますのえ、例えばA4の紙に字を書く、正月に行う書き初めをこの「Mirobot」に代わりに書いてもらうと言う事も実際に可能です。
また上下方向は6軸アームと言う事もあり最高点は428mmで上下方向の可動範囲は約270°もありますので、投げ釣りをこの「Mirobot」にさせてみると言う様な事も実際には可能ですし、OpenCV等のオープンソースを利用してポイを持たせ、金魚を画像認識させて”金魚すくい”をさせて見るのも面白いでしょう。
ダイレクトコントロール
では、実際にどの様にこのロボットアーム「Mirobot」を動かす事ができるのかと言うと、大まかに2つの方法があります。
1つは専用のコントローラー(オプションで、パッケージに入っているバリエーションも用意されています)でダイレクトにコントロールすると言う方法と、もう1つはスマートフォンに専用のアプリケーションMirobit Appをインストールして動かすと言う方法があり、ロボットアームを動かす事でロボットアーム特有の動かし方を学習する事ができます。
プログラミング
次にプログラミングに関してもArduino Mega256をベースボードとしている為、既にweb上に公開されている数々のMega256を使用したロボットアームを制御する為のコントローラーやコンパイラ、コーディングアプリ等を利用する事ができますが、専用のアプリも豊富です。
例えばブロックリーベースのプログラミングアプリは初心者でも使いやすく、どの軸を何度までスピードはどれくらいで動かすのかと言った数値を与えて行けば簡単にブロックを積み上げる様なプログラムを作る事ができます。
この他にC、C++、C#やJava、と言った言語をお使いの方にはAPIが用意されており簡単にみなさんが使われている開発環境の中でロボットアームの制御を行うプログラムを書く事ができる様になっています。
また、CADソフトで出力したG-Codeを読み込ませて動かすと言う事もできますので、例えば3Dペンをこのロボットアームに持たせて3D造形させると言った様な事も簡単に実現できたりもします。
豊富なエフェクタ
またこの「Mirobot」には標準でモノを使う為の2つ爪のグリッパーと絵を描く為のペンホルダーが付属しているのですが、その他にサクションカップ(掃除機の様に空気を吸いながらモノを吸い上げて持つヘッド)、ボールグリッパー(風船の様なものでモノを包み込んで持つヘッド)、またこの他にスモールファクトリーを構築できそうなベルトコンベアーや、「Mirobot」自身の可動範囲を広げるスライドレースなども用意されており、うまく利用すれば自作のプリント基板に部品をマウントするマウンタ等にも応用して使えます。
そして何よりこれだけ機能がついていて一番ベーシックなスタンダードキットがですが$400もしないなんて、ちょっとホビーユースで手を出すには高いかもしれませんが、ロボットプログラミングが盛りの今、ロボットアームでプログラミングを勉強するのも1つの手ですよ。
もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/mirobot/mirobot-6-axis-mini-industrial-robot-arm
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