3Dプリンターがあれば様々なものが作れる!!と思い、この冬のボーナスを奮発して買ったものの、3DCADソフトのハードルが思っていた以上に高くて、サンプルデータでお皿やカップをプリントしたきり何も作っていないから、3DCADソフトの使い方を教えて欲しいと言う依頼を受けたりする事が最近多いのですが、何でも慣れですから使って使ってやってみないと作れる様にはなりません。
ただ、○や□のオブジェを作って組み合わせて行くのであればある程度慣れれば何とかなるのですが、フィギュアの様なアンカーポイントを操作して作って行かなければならない様なものは更なる根気と忍耐と努力が必要で、3Dプリンターを買ったからと言ってすぐに作れる様なものではありません。
そこで今回は、フィギュアの様な複雑なものをすぐに造形する事ができる3Dスキャナ「Phiz」をご紹介致します。
スマートフォン1つで3Dプリント
さて、まずこの3Dスキャナ「Phiz」にはスマートフォンで3DスキャンするタイプとノートPCと組み合わせて使う”Phiz Lite”の2つのモデルが用意されており、スマートフォンで撮影を行う「Phiz」にはスマートフォンを固定する為のタワーと、そしてオブジェを回転させながら3Dスキャンを補助するターンテーブルから構成されています。
撮影はとても簡単で、まずタワーにスマートフォンをセットしキャリブレーションを行った後にターンテーブルにオブジェを乗せてアプリでスキャンさせるだけです。
後はタワーに内蔵されたレーザーモジュールからレーザー光線を発射し、オブジェに反射されたレーザーを検出する事でオブジェの3Dデータを自動で作成して行くのですが、その分解能は0.2mmと非常に細かく人型のオブジェに掘られたらシワまでしっかりとデータ上で再現する事ができる能力を持っています。
フルカラーで色付きスキャン
更にこの「Phiz」ではスマートフォンのカメラを連動させてオブジェのスキャンと同時にスマートフォンのカメラでもオブジェを撮影し、カメラで捉えたオブジェの色データを同時に3Dデータに乗せて行く事ができるのです。
つまり、出来上がったデータは単色の3Dデータではなく、色の入ったフルカラーなデータなのです。
ですから、マテリアルジェッティングの様なフルカラーで3Dプリントできる3Dプリンターを利用すれば、3Dスキャンしたオブジェを完璧にコピーする事も可能です。
PCを使った3Dスキャナ”Phiz Lite”
そしてもう1つの”Phiz Lite”はPCを使い3Dスキャンを実現します。
基本はノートPCでのスキャン作業が前提で、ノートPCのカメラがモニターの上部に埋め込まれている事が条件で、クリップ式のレーザーモジュールをモニターの上辺に挟んで使います。
つまり「Phiz」ではスマートフォンのカメラを流用して色データを反映をさせていたのですが、この”Phiz Lite”はそのスマートフォンのカメラの代わりをノートPCのWebカメラが担うと言うだけで、ターンテーブルにオブジェを乗せてスキャンすると言うのは同じです。
フルカラーの3Dデータはプリント以外にも利用可
そしてフルカラーで作られた3Dデータは3Dプリンターでのプリント以外に3D-CGのベースデータとして、ARやVRデータとしても利用する事もでき映像を作る際の強力な味方にもなりますので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/kiriinnov/phiz-3d-scanner-on-smartphone-or-laptop
この記事へのコメントはありません。