フィラメント呼ばれる樹脂のロープ!?の様なものを溶かしながら造形して行くFDM方式の3Dプリンターは今では価格も非常に安く、15cm四方程度の小さなものを造形する程度の3Dプリンターでしたら、インクジェットプリンターやレーザープリンターとほど変わらない価格で購入できるほど安くなっています。
ですが買ってはみたものの、いざ造形を始めるとキットではなくしっかりとした3Dプリンターの完成品を使用していても造形に失敗する事はよくあります。
その多くは3Dプリンター本体や造形データと言うよりはフィラメントと呼ばれる材料によって失敗が引き起こされる事が多いのです。
と言うのは樹脂は実は空気中の水分を少なからず吸湿すると言う性質を持っており、特に3Dプリンターでよく使用するABS樹脂は良く吸湿する樹脂の1つで、吸湿するとどうなるかと言うと、ヘッドのヒーターの温度が下がってしっかりと溶けなかったり、ダマになったりして造形ムラを引き起こすだけでなく、ダマになった部分にヘッドが当たって造形中のオブジェの形が変形したり位置がズレたりする事があるのです。
そこで失敗しない為の杖とでも言うべきフィラメントの乾燥機「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」をご紹介致します。
乾燥だけでなくフィラメントを温めて造形条件を整える
ではどういう方法でこの「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」ではフィラメントを乾燥させるのかと言いますと、基本的にはドライヤーで髪を乾かすのと同じで温風を「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」の内を循環させる事でフィラメントに含まれた水分を蒸発させつつ乾燥させて行きます。
その為にこの「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」では温度設定(庫内の温度)と最大24時間のタイマーが内蔵されており、フィラメントを乾燥させるだけでなく、フィラメント温めて夏冬関係なくフィラメントの温度を上げる事で、造形に成功した際の条件と同じにする事で失敗を防ぎます。
またデジタルの湿度計を内蔵していますので、湿度に関しても1%単位でしっかりと監視できますし、直径1.75mmのフィラメントが通るテフロンチューブが付属しており、このチューブを使い「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」と3Dプリンターのヘッドを繋ぐ事でフィラメントの温度低下や吸湿を極力防ぐ様にと言った事もよく考えられています。
また直径2.85mmサイズのフィラメントも使用できますが、その際にはテフロンのチューブも交換が必要です。
更にこの「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」にはフィラメントを巻き取った直径217mmまでのリール1本なら幅174mmまで、リール2本ならそれぞれ80mmまでのものをセットできますので、特に多色造形される方には次に使うフィラメント予め温めて乾燥させておく事で造形する際のタイムラグを最小限にとどめる事ができます。
フィラメント保存装置
そしてオプションとしてフィラメントを保存しておく為の保存キット”EURUS”の様なものも用意されています。
この”プッシュスティック”EURUS”は言うなれば、真空パックできる袋と空気を抜く為のバキュームポンプで構成されており、「EIBOS Filament Dryer CYCLOPES」に入れておく事ができないフィラメントを真空パックにして空気中の水分を吸わさせない様にしてもたせる様になっています。
またジップロックの様な真空パック容器は再利用可能となっていますので、3Dプリンターの使用頻度の低い方はこちらの”EURUS”で補完しておく方が電気も必要としないのでお得ですので、詳細につきましては下記URLをご覧ください。
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