家庭用のレーザー彫刻機では、収納や使い勝手の事も考えコンパクトで軽いものが良く、そうなって来るとレーザーモジュールを大きくする事はできませんので、出力が高いと言っても20W程度が精一杯で、それ以上の出力の高いレーザーモジュールになると大きさも重さもそうなのですが、価格もポケットマネーで簡単に買える様な代物ではなくなって来ます。
一方で20Wレーザーになるまりますと金属にレーザー彫刻は可能なのですが、素材によっては0.1mmとか0.2mm程度しか彫り込めず、言うなればレーザー彫刻が薄いと言う表現が適切かは分かりませんが、そう言った感じが否めませんし、アルミや銅と言った融点の低い素材と比べると融点の高いステレスなどはレーザー彫刻を行うにも時間がかかります。
そこで起死回生と言うか、歴史は浅いのですが、同じ出力のレーザーモジュールをより強力なものに変身させるファイバーレーザーを使ったレーザー彫刻機「LumiTool F20」をご紹介致します。
ファイバーレーザーとは
ファイバーレーザーと言うのはレーザーモジュールの中で作り出されたレーザー光をレンズではなく最終的には光ファイバーによって集光する事でレーザー光をより細くし、そのレーザー光の直径は何と0.001mmです。
これを一般的なレーザーモジュールと比較した場合、一般的なレーザーモジュールのレーザーの直径は細かくなっても0.01mm程度のオーダーであるため、単純比較しても10倍もファイバーレーザーの方が細い光を出す事ができます。
つまりレーザー光が細いと言う事は水道のホースを思い浮かべてもらうと想像しやすいと思いますが、散水ホースのノズルを細いものに変えると水は遠くまで飛びますし、そして手をかざすと手に感じる圧力も強く感じますが、それと同じでレーザーもレーザー光を収束させて細くしてやれば、一点によりレーザーのパワーを集中させる事ができますので、この「LumiTool F20」は金属の場合は1.5mm、石だと3mmも彫り込む事が出来ますし、1.5mm厚以下のアルミや銅板であればカットする事も可能なのです。
高精細な描画が可能に
そしてレーザー口径0.001mmは何もパワーを集中させて深く彫り込む事が出来るだけではありません。
レーザーの直径が0.001mmと言う事は彫刻される線の太さも0.001mmとなり、髪の毛の太さは平均すると0.07〜0.08mmですから、それよりも10倍細い線を描く事ができる言う事になり、目には認識できない様な線も描く事ができますし、お札に描かれている模様の様に拡大鏡を通して見ないと認識できない様な細い線も描く事ができます。
つまり細い線を刻み込める事でより細かな線表現ができるだけでなく線を重ねてレーザー照射したり並べて連続して照射する事で濃淡などもつけやすくなるのです。
しかもレーザー彫刻できる素材もアルミや銅版以外にチタン合金や金、銀と言ったこれまで家庭用のレーザー彫刻機では対象にならなかったような素材にまでレーザー彫刻が行えますので楽しみですし、1度にレーザー彫刻できる範囲は110mm×110mmですが、レンズを変える事で150mm×150mm、7000m/s(=7m/s)と言うハイスピードでもレーザー彫刻が行えます。
手持ちでのレーザー彫刻も可能
そしてこの「LumiTool F20」はハンディー彫刻も可能で、シールドを取り付ける事で安全にレーザー彫刻したい対処物が取り外せない、例えば建物そのもにであるとか、車やバイク自転車の車体などと言った様な場所にもレーザー彫刻する事ができます。
更にオプションで用意されているローターリーモジュールを使えば、ステンレス製の保温ボトルなどにもレーザー彫刻を施す事ができますし、チャックローターを使えば指輪などにもレーザー彫刻を施したりと様々なモノにレーザー彫刻を施す事ができますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
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