みなさんは、超音波カッターってご存じですか?
超音波カッターと言うのは、高速で振動するカッターナイフの刃を素材に当て、高速で素材を叩く事で熱を発生させる事で樹脂ならば樹脂を溶かしつつカットして行きます。
そのため、硬い樹脂なども楽に思い通りにカットする事が出来るのですが、下手をすると樹脂をたくさん溶かしすぎてしまってエッジが汚くなったり、逆に耐熱温度が高くてカット出来なかったり、樹脂以外の素材がカット出来なかったりと言うデメリットがホビー向けの超音波カッターにはあります。
ですが今回紹介する超音波カッター「Chawke」は最大65Wもの出力があり、カーボンファイバープレートや木材までカットが可能です。
カーボンファイバープレートや木材のカットが可能
一般的な、いわゆるホビー向けの超音波カッターでカットできるものは硬いものは樹脂が1番硬く、それに革やフェルト、紙と言った柔らく薄い素材が対象となります。
一方で今回紹介する超音波カッター「Chawke」は65Wと言う超ハイパワーなパワーモジュールを搭載する事で、金属やガラスと言った硬いもを切断するのは無理ですが、カーボンファイバープレートやPCB基板、木材などをカットする事が出来ますので、ラジコンカーのシャーシをカーボンファイバープレートを使って切り出すと言った作業も糸鋸を使ってカットするよりずっとカットし易いですし、曲線なども綺麗にカットできますので、仕上げのペーパーがけの作業なども少なく済みます。
素材に合わせてパワー切替
次にこの超音波カッターの最高出力は65Wですが、65WのままABS樹脂などをカットすると刃を当てた部分から一気にドロドロに溶けて行き、せっかく切断面をシャープに仕上げようと思っても出来ません。
これは超音波カッターが40Hzと言う高周波数で振動しているからで、例えば金属板をハンマーで連続して叩いていると金属板が熱くなるのと同じで、超音波カッターは刃を高速振動させて叩く事で刃を少しずつ素材に切り込ませると同時に熱を発生させてカットしているからです。
そこでこの超音波カッター「Chawke」では5段階に出力を変える事が出来る様になっており、モード1では出力を25Wに抑える事でレジンや板紙、コピー用紙などの切断面を焦げ付かせずにシャープにカットする事ができます。
そしてまたモード2の35W出力では、革、フェルト、ゴム、プラスティック、モード3の45Wでは木材、ダンボール、PVC、フォームボード、モード4の55Wでは、カーボンファイバー、カーボンファイバーボード、ハードレジン、モード5の65W出力ではポリウッド、アクリルと言った素材に適した出力に設定されています。
六角ボルト固定
そしてこの超音波カッターでは、刃を固定する為にイモネジではなく、六角ボルトが使われています。
超音波カッターの刃と言うのはホーンで発生させた振動を刃に伝える為にホルダーにしっかりと固定させなければしっかりと振動が伝わりませんので、いかにきつく締め込んで固定するかが重要になって来ます。
ところがよくホビー向けの超音波カッターでは、六角のイモネジが使われており、これをきつく締める為に六角棒レンチを力いっぱい回すとレンチの方がその圧力に負けレンチの山が削れて行き使い物にならなくなります。
ですが六角ボルトですと六角ボルトの山もソケットの山も削れると言った心配はありませんし、径が太い分だけ刃に対する接触面積も増えしっかりとした固定が行えます。
そして付属する刃はカッターナイフの刃の様な”Sharp Edge Blades”の他に、斜めに刃をつけた斜め刃の”Fine Point Blades”、平刃の”Chisel Bladesと”Narrow Chisel Blades”、ナイフや包丁の様な刃を持つ”Curved Blades”などが付属しており様々な加工が出来る様になっていますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/chawkelab/chawke-powerful-and-versatile-ultrasonic-cutter
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