みなさんは使いかけのの3Dプリンター用のフィラメントがポキポキと造形中に何度も折れて造形が出来なくて悩んだなんて経験はありませんか?
冬場の乾燥している湿度が常に50%を切っている様な時期であればそう言った現象が起こる事も少ないのですが、梅雨から夏を迎えてムシムシとしさ暑さを感じる湿度が70%とかそのあたりになるとどうしてもフィラメントが空気中の湿気(=水分)を吸い込む事で硬化が起こりポキポキと折れやすくなるのです。
そこで今ではジップロックなどの密閉できる袋や、密閉保存が可能なフィラメントが入る容器の中にフィラメントと一緒にシリカゲルを入れるだけでなく、100円均一ショップで売っている小型の電池で動く温湿度計を一緒にパックして湿度が上がっていないかチェックするのが常識になっていますが、今度はシリカゲルを定期的に交換しなければならないので、それはそれでランニングコストがかかります。
そこで今回はフィラメントを真空保存するコンテナ「Smart Vacuum Filament Containers」をご紹介致します。
真空保存のメリット
まずフィラメントを新品同様に使うには温めてフィラメントが吸い込んだ水分を再蒸発させる事が知られており、みなさんの中にもフィラメントを布団の間に押し込んで布団乾燥機を使って乾燥させてポキポキ折れて困っていたフィラメントを再生させた方もおられたと思いますが、この方法は完全に均一にフィラメントから湿度が蒸発されるかと言うとそうではありません。
温風の当たる外側に巻かれたフィラメント比較的良く乾燥するのですが、ドラムの中心部分にいくほどそうではなくなって行きます。
そう言う意味で空気中の水分を吸収しない様に真空保存すると言うのは理に適っており、水分を含んだ空気を容器やパックの中から抜いてしまえばフィラメントが吸い込む水分がその空間に存在しませんのでいつでも容器からフィラメントを取り出してすぐに出して使えます。
オートバキュームで安心
そしてこの「Smart Vacuum Filament Containers」で1番安心なのが、気圧センサーを内蔵しており、空気が隙間から入り込んで容器内の気圧が変化するとサイドバキュームポンプを動かしてコンテナ何に入り込んだ空気を外へと排出してくれる機能を持っている所です。
この「Smart Vacuum Filament Containers」と同様にフィラメント用の真空コンテナはあるのですが、どれも一度、スイッチを入れて空気を抜いてしまえばそれっきりでこの「Smart Vacuum Filament Containers」の様にコンテナ内を監視して空気が入ってくれば再シールする様な気の利いた真空保存容器はありませんので、そう言う意味でも安心です。
ワンタッチ排気
また真空容器の場合、容器内は真空なので一般的には大気圧(1m²あたり10t)の圧力が蓋にはかかっていますので普通には開ける事はできません。
その為に排気用の弁が設けられているのが、この弁をリリースして容器内に空気を入れるのも実際は結構力の必要な仕事なのです。
ですがこの「Smart Vacuum Filament Containers」ではそこも真空にする際に押し込んだ蓋中央のボタンを押すだけで簡単に空気を入れてフィラメントを取り出す事ができます。
またこのフィラメントケース、食品グレードの樹脂で作られているかは不明なので直接食材を入れるのは怪しい部分がありますが、他にビニール袋等に入れた状態で真空保存するのであれば問題ありませんので、コストコで購入した大袋に入ったポテトチップス等を湿気ずに保存すると言った用途にも流用する事ができますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/730230926/smart-vacuum-filament-containers-by-printdry
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