今ではスマートフォンでもデジタル一眼レフでも、高性能な機種には当たり前の様に手振れ補正機能が組み込まれており、止まって動画を撮影しているにもかかわらず、映像が小刻みに上下にプルプルと震える様な事はなくなり、非常に質の良い映像を撮影できる様になりましたが、よりクオリティーの高い撮影を行おうと思えばジンバルが不可欠です。
ジンバルと言うのはカメラをセットし、電動モーターで滑らかに上下左右に動かす装置の事で、一定速度でカメラをパン(左右移動)させて撮影すると言った場合に非常にスムーズに滑らかに動く映像が撮影できるだけでなく、パノラマ撮影やモーションタイムラプス撮影と言ってカメラを動かしながら一定間隔で長時間撮影を続ける撮影等には、ジンバルは必須です。
そこで今回は、あのApple Storeでも目にした事のあるジンバルを開発したFeiyuが新たに開発した一眼デジタルカメラ用リモートジンバル「Qing Pro」をご紹介致します。
ジョグダイヤルで操作するリモートコントローラ
まず最初に今回紹介するジンバル「Qing Pro」の最大の魅力点はコントローラーです。
今までもリモートコントロールできるジンバルはたくさんありましたが、その多くはスマートフォンに伝送されて来る映像を確認しながら撮影する事から、スマートフォンのモニターに表示されたアイコンを操作してカメラをパンさせたりチルトさせたりと言う操作方式が主流で、それが悪い訳ではありませんが、リニアに思い通りに100%カメラを動かせたと言う訳ではありません。
ですが今回紹介する「Qing Pro」には専用のコントローラーが付属しており、パン方向とチルト方向2つのジョグダイヤルがコントローラーに付属しているのですが、このジョグダイヤルを回した分だけ当然カメラは回した方向にシンクロして動く訳なのですが、その動きが非常にスムーズなのです。
例えばパン操作する場合、ジョグダイヤルをゆっくりと回転させるよりも早く回転させた方が移動スピードは当然早くなるのですが、突然そのジョグダイヤルの回転スピードに合わせてトップスピードで動くのではなく、人間もジョグダイヤルを回転させる速さと言うのは一定ではありませんから、リニアにシンクロさせて動かすのではなくジンバル側でジョグダイヤルの動きを解析しスムーズに加速→等速移動→減速→停止まで行う様になっていますので、その映像は自動運転の車両の様に非常にスムーズ滑らかな動く映像を撮影する事ができます。
また撮影モードとしてはもちろんタイムラプス撮影機能や180°、360°のパノラマ撮影の他、120°×120°の9分割パノラマ撮影機能等も備えていますが、このあたりはスティック型のアクションカメラなどにも備わっていますので、機能的に目新しい所はないのですが、デジタル一眼レフで撮影できると言うのがポイントで、何よりパン方向は軌道が無制限で、リミットがあるジンバルとは違いグルグル回しなが撮影できるもの魅力的な所です。
自動撮影を補助するオプション
そしてスマートフォン向けのジンバル等ではスマートフォンのインストールする専用アプリで、人物を抽出してオートトラッキングさせる機能があったりしますが、この「Qing Pro」ではカメラ単体でもオートトラッキング撮影が可能な様に人物抽出機能のついたAIカメラを搭載したコントローラーがオプションで用意されています。
そしてこのコントローラーを使う事で常に被写体を中央に捉え続けた状態で撮影できますので、1人で実況中継をしたり撮影したりする際には便利ですし、手の動きでジンバルを制御するジェスチャーコントール機能も備えています。
また、夜景や星空と言った暗い場所での撮影においてオートフォーカスが効かないと言う時にリモートでフォーカスリングを動かす事のできるスコープフォローフォーカスと言うモーターもオプションで用意されています。
スライダープラスでハイパーラプス撮影
そしてタイムラプスは同じ場所で一定間隔で撮影し続けると言う撮影方法ですが、最近ハイパープラスと言ってタイプラプスに動きを与えると言う撮影手法が流行っています。
この撮影にはスライダーがあればよく、スライダーの上に一定スピード、一定時間、一定距離でカメラを動かしながら撮影すると言う手法で、定点観測的なタイムラプス撮影に動きを与え、非常にダイナミックな映像の撮影がこの「Qing Pro」でも可能ですので、詳細を含めどう言った撮影が可能なのかは下記URLでご確認ください。
https://www.kickstarter.com/projects/kicajetfan/feiyu-qing-pro-smart-electric-tripod-head
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