自分の動きに合わせて画面の中のアバターを動かす場合、スマートフォンのカメラを使ったりする事でもある程度、細かく再現する事ができますが、更に細かな動きを再現しようと思えばIRセンサーなどを持つスマートフォンが必要ですし、動きが大きくカメラのアングルから外れてしまうと言った様な場合や、より細かなと言うか繊細な体幹の動きまでを再現しようと思えばモーションキャプチャーが必須です。
モーションキャプチャーは身体に貼り付けたマーカーに赤外線を照射し戻って来た赤外線を複数の赤外線カメラで拾う事で空間的な位置を割り出すので、マーカーの数が多ければより細かな動きをアバターで再現する事ができますが、どこででも使えると言う訳ではなく、何もない空間で撮影するのが基本ですので、自室で使える様なものでもありませんし何より高価です。
ですが今回紹介するVRシューズ「Surplex」ならモーションキャプチャーの様な動きをアバターにさせる事ができるのです。
足圧センサー内蔵シューズ
さて今回紹介するVRシューズ「Surplex」は靴型のデバイスで、インソールに圧力センサーが内蔵されており足圧の計測ができる様になっているのが最大の特徴にあります。
では何故、足圧センサーがモーションキャプチャーの様な役目を果たす事ができるのかと言えば、センサーにかかる圧力を計測する事で身体の重心位置を特定する事がまずできます。そして重心位置と足圧との関係から、筋骨格系の相対値が割り出せるので例えば休めの姿勢を取っていると言う様な大まかな姿勢を割り出す事ができます。
更にこのVRシューズには9軸センサーが内蔵されており、もちろん使い始める際にキャリブレーション(調整)が必要にはなって来ますが、足の向きであるとか傾き、足を下ろしている上げている、足の甲が上がっている足を上げた上体で下がっている、つま先立ちしている等と言った細かな足の動きを捉える事ができますので、従来のVRセンサーでは得られる事ができなかった、再現する事が出来なかった細かな足先の動きを再現する事ができますし、この9軸センサーの情報から骨盤の位置や角度と言ったものも割り出す事ができますので、結果的にただのシューズなのですが、体幹の細かな動きまで再現する事ができるのです。
ヘッドマウントディスプレイとコントローラーでアバターの動きを完全にコントロール
更に上半身の情報は手に持つハンドコントローラーから指の動きはさすがに再現する事はできませんが、腕の位置や方向、角度は分かりますし、ヘッドマウントディスプレイによって頭の向きや角度が分かりますので、普通のVRヘッドマウントディスプレイとこの靴を組み合わせる事で、従来までの様にたくさんのセンサーを関節部分に装着しなくても良いので簡単に使えるだけでなく誰かに装着を手伝ってもらう必要もなくなります。
また「Surplex」には”Surplex Pro”と言うリフレッシュレートが60Hzと言う非常にヌルッっとした動きを再現できる上位バージョンも用意されているだけでなく、ヘッドマウントディスプレイに関してはメジャーなHTCやOculusと言ったシリーズと連携して使う事ができるため、既にこれらヘッドマウントディスプレイを持っておられる方なら「Surplex」を加えるだけで、え?モーションキャプチャー買ったの!!みたいな映像を作る事が出来る様になりますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/surplex/surplex-future-vr-tracking-shoes
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