フィラメントと呼ばれている樹脂を溶かしながら3D造形を行うFDM方式の3Dプリンターが失敗する原因としてスライスデータ作成時の不良などもありますが、1番多いのは原材料となるフィラメントの劣化と言うか品質の変化です。
フィラメントだけでなく樹脂は一般的に空気中の水分を吸収する事ができ、フィラメントをヘッドで熱を加えて溶解した際にフィラメントに含まれる空気中の水分がそのまま残ると樹脂の硬度や膨張率などが変わり、冷えて行く過程で異常収縮したりして3D造形物が変形したり割れたりと言った失敗を引き起こします。
また失敗を引き起こすのはそれだけでなくヘッドの加熱性能にもよるのですが、冬の様な気温の低い季節に造形するとヘッドに内蔵されたヒーターによる加熱が追いつかず、ヘッドから射出されるフィラメントの温度が上下したり時にはヘッドの中で固まって詰まってしまたりして、失敗に繋がる事もあります。
そこで今回はそう言ったフィラメントが原因で起こる造形不良を限りなくゼロに抑えるフィラメントドライヤー「Firefly」をご紹介致します。
乾燥させるだけでなく温めるフィラメントドライヤー
一般的にフィラメントドライヤーと言えば、空気中の水分を含んでしまい湿気てしまったフィラメントを乾燥する為の装置で、そう言った装置は既にたくさん市販化されており、一度に何本ものリールに巻かれたフィラメントを乾燥できる装置もあります。
一方で今回紹介する「Firefly」はただ乾燥させるだけではなく40℃〜70℃の範囲内の一定温度にフィラメントを温める事ができるのが大きく違う所です。
特に造形に失敗する冬場に多いのがフィラメントが冷やされすぎてうまくヘッドで溶解温度まで加熱できずに射出されるフィラメントの量が減ったり、詰まらせたりしますが、一方でこの「Firefly」を使えば溶解温度近くまで上げた状態で3Dプリンターにフィラメントを供給しますのでフィラメントの加熱ムラが起こる事がない上にフィラメントが加熱されずにヘッドで詰まらせたりと言う事もなくなり、失敗を防ぐ事ができます。
8種類のフィラメントに担当
次にこのフィラメントドライヤー「Firefly」は何と8種類もの性質の異なるフィラメントに対応している点も素晴らしい頃です。
と言うのもフィラメントを乾燥させるだけであればフィラメントに含まれる水分を蒸発させるだけで良いのでどのタイプのフィラメントでも良かったのですが、加熱供給するとなるとそれぞれの素材で溶解温度が違うので一部のフィラメントは溶けてしまって切れたりと言う事が起こってきます。
そこでこの「Firefly」ではPLAは40°、PLA+は45℃、TPUは55℃、HIPSは60℃、PCは70℃、PETGは60℃、ABSは65℃、Nylonは70℃と言った具合にワンクリックで出来るのも大きな違いです。
そして選択肢にないフィラメントはの場合は、本体のパネルを見ながらで手動で設定する事も可能ですし、スマートフォンにインストールしたアプリからもボタン1つで湿度や温度のコントロールは可能です。
造形時間の短縮化
そしてフィラメントを温める事は造形の失敗を減らすだけでなく造形時間の短縮化にも実は繋がります。
ヘッドのヒーターのパワーが弱いとフィラメントを溶かすのに時間がかかり失敗を引き起こすだけでなく時間もかかります。
一方でフィラメントを切れない温度にまで上げておけばヘッドでの加熱も少なくて良くハイスピードで造形する事ができ一石二鳥ですので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
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