物作りをしようと思った時に頭を使い手を使えば何でも作る事が可能ですが、やはり機械がある方が楽な作業も多々あります。例えばプリント基板を自分で作ったり、その基板を入れる為のケースを自作する様な事を考えると、プリント基板のエッチングは露光させてエッチングさせて穴を開けてと言う一連の作業は露光は紫外線を当てれば露光できますし、エッチングもエッチング液に浸してヒーターで加熱しながらひたすた手で液をかき混ぜていればプリント基板が出来上がりますが、どちらにしてもかなり手でやるのは大変ですし、ケースの加工に至ってもミリ単位の加工をしようと思うとナイフ1本で加工するのは至難の技です。
ところが切削が得意なCNC加工マシン「MicroMill」があれば、プリント基板の制作からケースの加工までデータを作るだけでこれ1台でいくつも同じものを作る事ができますし、「MicroMill」は精度が高いので両面2層基板や端子ピッチの狭い表面実装部品を乗せるパターンも簡単に切削加工する事ができるのです。
この「MicroMill」の特徴は何と言ってもドリルヘッドにプロクソンの”フレキシブルシャフト”を配置し、更にその駆動動力としてプロクソンの”フライスモーター”を使用している事です。このホビーorセミプロ用工具メーカーとしては有名かつ精度と耐久性に定評のあるプロクソンの工具を採用する事で、本当はドリルヘッドでは有名で定評のあるメーカーなのだけれど一般の人には知られていない製品を採用するよりも精神的にも知っているメーカーの製品を使う事で安心できますし、何と言ってもCNCで一番負荷がかかり過酷な仕事をさせるドリルヘッドが壊れたとしても、修理に出すのも容易ですし、フレキシブルシャフトやフライスモーターもどこででも購入する事ができますので、その安心度は計り知れません。
しかもドリルヘッド周りのコレクトチャックやドリルと言った部品や消耗品も既に長年に渡り日本で販売されているプロクソン製品ですから種類も豊富で近所の大きなホームセンターへ行けば売っていますので、加工途中でドリルが折れたと言った様な時でも簡単に交換用部品が手に入れられる安心感もあります。
それでいて位置制御のスティッピングモーターはステップ数の多いものを採用していますので、加工精度は0.0125mmとホビー用途としては1ケタ上の加工精度を誇っていますし、加工できるオブジェクトのサイズも262mm×196mm×222mmとかなり大きなものでも加工する事ができます。
そしてまたプロクソンのフライスモーターを採用する事でドリルの回転スピードも5,000〜20,000rpmと幅広く変えられる事も1つのメリットです。これはドリルの回転数を求める場合、切削速度と言って普通は材質によって1分間にどれくらいの面積を削るかが決まっていますので、それとドリルの太さに合わせて回転数が決まります。ですので細いドリルですと高速で回転させないと決めた面積を切削できませんし、太いドリルですと低速で同じ面積を切削できますのでドリルの回転スピードを遅くしても良いと言う事になるわけです。あとはドリルの刃の形状やドリルの刃の材質、そしてもちろん加工する材料によっても変わってきますから、実はドリルヘッドの回転スピードと言うのはとても重要なのです。
なお、切削データについては市販のCADソフト(Fusion360、SolidWorks、SketchUpなど)で作る事ができますし、初心者向けに材質によりドリルの種類により切削速度を記したガイドブックも付属されていますので、初心者の方でも割とすんなりと使える様に配慮されていますので、詳細については下記URLをご覧ください
https://www.kickstarter.com/projects/rp3d/the-micromill-a-desktop-cnc-milling-machine
この記事へのコメントはありません。