今では液晶モニターが表示装置としは多く使われていますが、コンピュータが開発された当初は街灯でよく見かける看板やサイン灯によく使われているネオン管と同じ原理のニキシー管と呼ばれる表示装置が数字や文字、記号を表示する装置として用いられており、その後10年ちょっとでLEDに置き換わった事で表示装置としの寿命は短かったものの、ロシア(旧ソ連)では長らく使われていた事から、今でも昔に作られたニキシー管の在庫が流通しており、それを使ったニキシー管時計が近年密かなブームを巻き起こしています。
ところでニキシー管を使った時計が何故ブームなのかと言うとレトロ感の温かみのある色です。
例えば人間は炎を見ているとホッと安らぐように、同じ様な色をしている上にチラチラと炎がゆらめく様な光り方をする様な感じ方をするニキシー管はどこか見ていると同じ様に落ち着くのかもしれません。
そこで今回はそんなニキシー管風に見える時計表示も可能な「Nextube」をご紹介致します。
0.96インチIPS液晶
今回紹介する「Nextube」は一見見た目はニキシー管に見えるのですが、実際のところこの「Nextube」に使われているのは試験管の様な形状をしたケースの中に0.96インチの縦長のIPS液晶ディスプレイが内蔵されており、表示されているのはニシキー管が点灯しているかの様に見える画像で、画像を入れ替える事で時計の様な表示の仕方をしています。
では何故「Nextube」ではニキシー管ではなく、IPS液晶をわざわざ使ったのかと言いますと、やはり寿命の問題があります。
蛍光灯も長く使っていると中のガスやフィラメントが劣化して点灯しなくなるのと同じ様にニキシー管も5000時間も点灯すれば切れて行きますし、ロットによって当たりが悪ければもっと短時間かもしれません。
その点液晶ディスプレイですと100,000時間と実に20倍も長持ちですし、何より5000時間点灯した後にいざ交換しようと思っても流通在庫しかない今、ニキシー管を探してもないと言う様な事が考えられます。
そう言う点、IPS液晶でしたらそう急には新しい表示装置に変わる事はないので安心です。しかも電源もUSB電源やモバイルバッテリーが使えると言うメリットを持っています。
NEXTUBE STUDIOでカスタマイズ
また「Nextube」で使われているのはニキシー管ではなくIPS液晶な為、原理的にはディスプレイに何でも表示する事が可能で、それを可能にするが専用のアプリです。
このアプリでは決まったフォーマットで時刻、時刻と日付、時刻と現地の気温(WiFiモジュールを搭載しインターネット接続可能)や天気と言ったものが表示できる他、表示できるフォント!?画像も数多く用意されており、そのラインナップから好みで選ぶ事もできます。
また土台はタッチセンサーが内蔵されており、タップで表示を変更したり、タイマーモードではクリックでタイマーをスタートさせたりと言った機能も内蔵されています。
更に機能としてはアラーム機能を搭載し、表示モードでは天気表示、照明モードなども備えています。
またサウンドイコライザーも内蔵しており、内蔵されたマイクによって周囲にあるスピーカーから再生する音楽を解析してベクトル表示する機能も持っています。
自作アプリも開発可能
そして「Nextube」では「Nextube」で動くアプリを自作して「Nextube」上で実際に動かす事のできると言う機能も提供しています。
ただ初心者でもプログラミングができるスクラッチの様なタイルプログラミングではなく、昔ながらの文字ベースのプログラミングになりますが、豊富なサンプルのソースコードを書き換えて動作確認しながら機能を覚えて行く事が出来ますので、本格的なプログラミングを始めてみたいと言う方にもオススメですので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/rotrics/nextube-a-retro-nixie-clock-inspired-modern-display
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