RaspberryPiと言うマイコンと言うかPCボードは、バージョンアップと共に性能が向上するだけでなく種類も増え、組み込み型のRasPiボードなども生み出しています。
RaspberryPiの良い所はLinuxが動く事であり、LinuxPCとして使うと言うよりはサーバーとして構築して、リリース前のWebアプリケーションのテストを行ったり、ブラウザのプラグインのテストをしたりと言った事をAWS等の外部を使わずにテストする事ができる所です。
また最近のRaspberryPiはCPUの性能も早くなり処理速度も上がっている事でNASサーバーを構築すると言った事も可能ですし、負荷の最も大きいメディアのストリーミングサーバーを構築したりする事も可能です。
そこで今回は、Raspberry Pi Compute Module 4をCPUに使ったサーバー構築キット「PiBox」をご紹介致します。
Raspberry Pi Compute Module 4
今回紹介するサーバー構築キットに使われているRaspberry Pi Compute Module 4は従来のRasPiの様に電源コネクタ、HDMI出力、USBコネクタ、Eathernetコネクタと言ったインタフェースを一切持たないので開発ボードの様なインタフェースが必ず必要です。
そしてバリエーションとしてはメモリ(1、2、4、8 GB)、eMMC(なし、8、16、32 GB)、無線LAN機能(有、無)で合計32通りのモデルがラインアップされているのですが、このRaspberry Pi CM4を使うメリットはコントローラーが故障した時の交換費用が安くつく事です。
一般的なNASサーバーはHDDが故障した場合の交換は出来ますが、コントローラボードはメーカーでしか出来ませんし、10年近く使っていた場合補修部品さえないかもしれません。
かと言って新しいNASサーバーに交換する場合、何万円と言うNASサーバーの購入費が発生しますし、特殊なアプリを使う事でRAIDを組んでいたサーバーのHDDからでもデータを抜いてデータの転送も出来ますが、それには時間もかかりますし、PCにHDDを接続する為のデバイスも必要となって来ます。
それが1枚のボードを交換するだけで復活するとしたらこれ以上手間も費用もかからない方法はRasPiを使う以外に方法はまずありません。
PiBoxの構成
PiBoxの中心となるのはRaspberry Pi CM4をマウントする為のキャリアボードで、これにはHDMI端子、USB-Aポート×2、Gigabit Eathernetコネクタ、給電用USB-C端子、microSDカードスロットと言った、スタンドアロンで動作するRasPiボードが備えているインタフェースを備えています。
これにプラスして3.5インチSSDを接続する為のSATA端子を2ポート備えたI/Oボードの2枚構成になっており、ボードだけなら$100+送料で入手できますので、かなり心を揺さぶられます。
そしてボード単体のものと、ケースに冷却ファン、WiFiのアンテナ、そしてRasPiのCPU及びメモリーの使用率、HDDの使用率を表示する1.3インチのLCDディスプレイがセットになったバリエーションも用意されていますので、自分で冷却装置やケースと言ったものを用意する自信のない方はオールキットになったものを選択するのが無難です。
KubeSailで簡単にホストアプリをインストール
そしてこの「PiBox」では誰もが簡単にサーバーを立てる事ができる様にKubeSailと言う独自GUIインタフェースを用意しており、テンプレートからインストールしたいホストアプリをクリックするだけで簡単にWebサーバーやデータベースサーバ、Wordpressが動作するサーバー、あるいはメディアサーバーまで簡単に構築できる様になっています。
だだRasPiベースなので最初いmicroSDにインストーラーのイメージを書き込んでセットすると言う作業は必ずしなければいけませんので、このあたりは多少なりとも知識が必要ですが既にRasPiを使った事がある方であれば難なくクリアできるレベルの作業ですので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/pastudan/pibox-a-modular-raspberry-pi-storage-server
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