RaspberryPiは非常に優秀なマイコンボードで、基本的にはLinuxベースのOSで動かす為、サーバーにする事もできますし、計測装置として使用したり、マイコンとInternetを繋ぐインタフェース的な使い方も出来ます。
そんなRaaspberryPiにはArduinoと同じ様に拡張ボード規格”HAT”があり、この規格に基づいた拡張ボードが数々あり、GPS衛生の位置情報を利用できるHATも数多く存在します。
その中でもL76Xと言うGPSモジュールを搭載したGPS HATはアメリカのGPS以外にWAAS、EGNOS、MSAS、GAGAN、BeiDuoと各国のGPS衛星の位置情報を受信できる事からより早く、より精度の高い位置計測を行う事が出来、今回は最新のL76XGPSモジュールを搭載したRaspberryPi用拡張ボード「GPS HAT for Raspberry Pi」をご紹介致します。
メモリーとバックアップ機能でウォームスタート
位置情報を送信する衛星の電波を受信するGPSモジュールは、衛星の電波を受信しただけですぐに位置情報を特定する事はできません。
GPSアンテナで受けた複数の位置情報衛星のからの電波を元にGPSモジュールが位置情報を計算する事で初めて地球上の位置を特定できるため、通常は電源を入れてから15秒程度は必要になります。
でもこれはRaspBerryPiであれば電源を入れてからRasPiが起動するまでに余裕で15秒以上は必要なのでさほど問題はありませんが、例えば衛星の電波が届かない建物内や、厚い雲が立ちこめている場合、受信できる衛星の数も極端に少なくなる為に15秒どころか1分経過しても位置の特定ができない時もあります。
そこで今回紹介する「GPS HAT for Raspberry Pi」にはAPGS機能としてボード上のEEPROMに15秒間隔の位置情報を16時間以上メモリーしておく事ができ、起動時にそのメモリーされた位置情報を利用する事でウォームスタートと言って5秒以下で位置の特定を行う事ができます。
またバックアップ用のバッテリーホルダーを搭載しており、バックアップモードをONにする事で一定間隔でボードは継続的に衛星の位置情報を計測するため、ホットスタートと言ってすぐに衛星の位置情報を利用する事ができるのが特徴的な所です。
USBモード
そして今回紹介する「GPS HAT for Raspberry Pi」はRaspberryPiに直接接続して利用する事ができる他、USBでも接続する事ができます。
つまり直接「GPS HAT for Raspberry Pi」をRaspberryPiに挿すのではなく分離させた状態で使用する事ができますし、USBはシリアル通信をサポートしているため、Windowsマシンに「GPS HAT for Raspberry Pi」を接続してGPS受信機としても利用する事ができます。
またL76Xには自己追跡予測技術を搭載しており、これはトンネルの様な電波の届かない場所で加速度センサーの情報を元に位置を予測する技術でRasPiを使いナビを自作し車両に搭載すると言った事もできるなど非常に活用範囲の広いGPSモジュールになりますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/homeautomationhat/gps-hat-for-raspberry-pi
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