映像撮影において動きのある映像を撮影(登場人物や風景が動いたり変化するだけでなく、カメラも移動)する際にスライダー(スライドレール)と言うレールが従来から用いられて来ました。
最近のスライダーは電動モーターで台を動かしますので、撮影された映像は非常に滑らかに展開するだけでなく、ズームレンズを使ってズームするのとは違い実際にリアルに被写体に近づいて行ったり離れたりと言った映像が撮影できるだけでなく、ジンバルを組み合わせれば被写体を映像の中心に捉えつつ左右や前後にカメラを移動させながら安定した映像を撮る事も出来ます。
更に従来は定点(=同じ場所)で撮影する事が多かったタイムラプス映像などにもスライダーを使いカメラを動かす事で動きをプラスする事ができます。
そして今回紹介するスライダー「Trexo Slider」は前後左右だけでなく上下の動きを更に映像に加える事ができます。
90°登坂能力1.5kg
今回紹介するスライダーが他の同ジャンルの製品と大きく違いのは、上下移動させる事ができる所です。
では従来のスライダーでは無理なのかと言うと、列車のレールの様に2本のレールの上を移動する様なスライダーの場合、台車を固定する事ができませんので、例えば45°程度の坂をつけて移動させる事はできても90°の縦方向になるとレールから台車が外れて落下しますし、台車の移動も一般的にはタイミングベルトと言って、自転車のチェーンの様なベルトを使って台車を移動させているので、荷重がかかればベルトが滑って台車はまず動きません。
その一方で今回紹介するスライダー「Trexo Slider」は、ボールネジで台車を動かすタイプで、こう言ったスライダーは工作機械や工場のラインなどで使われているタイプなので重いものでも90°上下に上げ下げする事ができ、実際90°の上下方向で1.5kgまでの機材を上げ下げする事が出来ますので、スマートフォンの様な軽い機材はもちろんデジタル一眼レフやミラーレスカメラを使っての撮影も可能ですし、45°の坂なら2.5kgまでの機材を乗せて動かす事ができます。
スライダー単体で動きをセット可能
そしてこの「Trexo Slider」の特徴としてスライダー単体で動きを設定できる事が挙げられます。
と言うのも最近のスライダーはスマートフォンに専用アプリを入れてアプリで操作するものが殆どなのですが、この「Trexo Slider」はスライダーに搭載されたモニターと3つのボタンを使ってスライダーを移動させる事ができる他、速度や移動位置等をメモリーさせて自動撮影を行わせると言う事も出来ます。
アプリを使えばもっと細かく撮影タイミングも設定可能
そしてまた、「Trexo Slider」単体では動きの学習だけしか行う事ができませんが、専用アプリをスマートフォンにインストールする事で「Trexo Slider」単体では出来ない、例えば移動距離20cmあるスライダー上を何cmの地点までは秒速○○cmで、そこから何cmまでは秒速○○cmと言った移動スピードを細かく設定できる他、カメラと「Trexo Slider」をシャッターケーブルで接続する事で静止画であればシャッターポイントも細かく設定できますし、もちろんタイムラプス撮影も設定可能です。
また今後発売予定のパンチルトモジュールを併用する音で回転方向の制御も行う事ができる様になりより複雑な、よりダイナミックな動きのある映像を撮影できる様にもなりますので、詳細をご覧になりたい方は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/1592205788/trexo-slider-worlds-most-compact-camera-slider
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