最近のデジタル天体望遠鏡は非常に高性能で、昔なら天体マップを見ながら望遠鏡の向きを合わせ、自分の目で見たい星座を探さなくてはいけませんでしたが、今のデジタル望遠鏡はGPSやジャイロセンサーなどを搭載する事で望遠鏡が設置されている場所をGPSで検出し、そしてジャイロセンサーで望遠鏡のレンズが向いているかを知り、そして内蔵された天体マップによって自動で見たい星座や惑星、天体にフォーカスを合わせてくれるだけでなく、軌道を自動計算してある特定の星座や惑星、天体のフォーカスを合わせたまま地平線の彼方へ沈んでしまうまで観測を続ける事ができる様になっています。
そして今回紹介するマクストフカセグレン式望遠鏡「Mirrosky」も星座や惑星、天体に自動的にフォーカスを合わせてくれるフルオート天体望遠鏡なのですが、その仕組みがユニークなのです。
Smartalignテクノロジーを使った制度の座標修正
今回紹介するデジタル天体望遠鏡「Mirrosky」は、GPSは搭載されていませんがキャリブレーション(位置の初期化)にはスマートフォンを使うため、スマートフォンのGPS情報と望遠鏡に搭載されたジャイロセンサーや電子コンパスセンサーによって望遠鏡の設置された位置を割り出し、天体マップとのマッピングを行い見たい、撮影した星座や惑星、天体に自動的にフォーカスを合わせるのですが、この「Mirrosky」が他の同ジャンルのデジタル天体望遠鏡と違うのはスマートカメラモジュールによって実行されるSmartalignプログラムによって実際にカメラで撮影している夜空から星を画像認識し、そして精度の高い位置補正を行う所です。
これは一般的には晴れた日に天体観測は行うのでGPSの位置情報も精度が高いのですが、やはり精度的にメートル単位の誤差がある上、地磁気によって向きを計測する地磁気センサーも、例えば近くに高圧電線が通っていると言った様な周囲の環境によってもズレが生じますので、自動的にフォーカスを合わせた天体が目的の天体であるとは限らない事があります。
よってその間違いをこの「Mirrosky」では実際にレンズを通して写している夜空と登録されているデータとを比較し、そして位置補正する事でど真ん中に見たい星座や惑星、天体にフォーカスを合わせる事ができます。
より明るい画像を作り出すライブ スタッキング機能
次にこの「Mirrosky」には5メガピクセル 1/2.8インチのCOMSイメージセンサーを搭載しているのですが、やはり遠く離れた(マゼラン星雲の様にン万光年離れた星雲と比べると近いが)星雲ですとそんなには明るくありませんので、比較的近い1360光年離れたM27星雲や7000光年離れたM27星雲等でも薄らと輝いているかな?と言う感じにしか撮影できません。
そこでこの「Mirrosky」ではライブ スタッキング機能と言って、同じアングルで何枚もの画像を撮影し、それを重ね合わせて合成する事で不鮮明だった部分をより明るくし、細かいディテールの再現を可能とし結果的に性能以上のより鮮明な映像を得られる様になっています。
そしてまたスマートフォンとは高速通信が可能な5GでのWiFiで接続される為、望遠鏡で見ている夜空をリアルタイムでスマートフォンで見る事ができる他、スマートフォンならではの夜空に星座をマッピングしたりと言った事もできますし、リモートコントロール操作もできるので、これから寒い季節は車の中で温まりながら望遠鏡は屋外に設置して星空観察を行うと言った事も可能です。
長時間撮影には嬉しい12V電圧
そしてこう言うガジェットは最近ではモバイルバッテリーで充電できる様になっているのに対して、夜空の撮影と言う、郊外の電灯の少ない場所で撮影すると言う撮影条件が限定的であるため、車のシガープラグから電源を取る事が出来るアダプターや、EV車でシガープラグがない場合はACアダプタが付属していますし、車から電源が取れないと言った場合は単3乾電池8本で動くのも1つのポイントで、乾電池なら嵩張りますがたくさん携帯しておけば、バッテリー切れで撮影できなくなると言う事もありませんので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
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