この水中ドローン「Gladius」は高画質で水中の様子を撮影する為の撮影用ドローンとして開発されました。と言いますのもダイバーが1日で潜れる潜水時間や水深と言うのは決まっています。浅い数mの水深であればタンク何本も潜る事ができますが、水深50mともなると減圧病(潜水病)との関係もあり1日に何本も潜るなんて事は不可能です。
ですが水の中の生物や風景は潜れば必ず100%の確率で思い描いた通りに撮影できるのかと言いますとそうは行かない場合の方が多く、その為に何時間も水中でじっと待つ事も何度もボンベを変えて潜る事もできませんので、人間に代わりに潜って撮影をしてくれるカメラとして開発されたのです。
ですから撮影する為の装備や工夫が「Gladius」には随所に施されているのですが、まず第1に「Gladius」搭載のバッテリーで1回の潜行で潜っている事ができる時間は3時間、そしてバテッリーのリチャージにかかる時間は1.5時間と「Gladius」が2台あればほぼシームレスに連続撮影する事ができるばかりか、「Gladius」の最大潜行深度は100mなので、いつも見る事ができない風景や水中の生物まで「Gladius」を使えば見る事ができ、記録する事ができます。
そして「Gladius」には”ニュートラル浮力”と言う技術が採用されており、このニュートラル浮力と言うのは水中で浮きもしなければ沈みもしない事を意味し、水中でモーターを動かさなければずっとその位置をキープして止まっている事ができるのです。これは「Gladius」が撮影専用水中ドローンであるが為に採用されている技術で、例えば水中で沈もうとしたり浮いたりすればそれに合わせてモーターを動かして位置をキープしなければなりません。ですが陸上でタイヤを転がして移動するのとは違い水中ではブレーキが効きませんから、モーターを動かすとモーターを止めても慣性でしばらくは同じ方向へ動いてしまい水中で船体を静止させると言うのは操縦にかなりの高度な技術を必要とするのですが、”ニュートラル浮力”さえあればモーターを止めて慣性も働いていなければずっとその場所に静止していますので、カメラをじっと一点に向けて定点撮影すると言うのに向いていると言うわけです。
しかもCCDは1600万画素でカメラの両サイドには照射角度135度、照射輝度(明るさ)1200ルーメンの照明用LEDを搭載して光センサーと画像最適化アルゴリズムにより暗い水中でも歪みのない美しい4Kないし1080pの高画質で水中の様子を記録すと共に720pの画質にコントトーラーとなるスマートフォンへ送られて水中の様子をライブで見ながら操縦する事ができます。
またその操縦は専用のコントローラーが付属しているのですが、そのコントローラーも操縦のしやすさが追求されておりスマートフォンを挟む形で左側に来るコントーラーで船体の動きをジョイスティックで意のままに操る事ができ、右側のスティックでカメラの方向(カメラはパンチルトできる様になっています)が変えられたりLED証明の明るさが変えられたりと使いやすさが追求されています。
そして水中ドローン「Gladius」とスマートフォンとの通信はWiFiで行われるのですが、さすがに水中では電波が減衰してしまい水深数mも電波が届きませんから水中ドローンとは通信ケーブルでWiFi送受信機を兼用するドラムに接続されており、実質上ドラムに巻きつけるケーブルを長くすればするほど、より遠く、そして深く潜らせる事ができるわけですが、実際この「Gladius」では100mの通信ケーブルの他に500mのケーブルも用意されておりますので、実質半径500m、直径1kmの範囲で移動させる事ができますので、ホビーで水中撮影を楽しむと言った使い方以上に海洋調査と言った分野で使用しても遜色のないレベルの装備を持っているとも言えます。
またこのドラムは浮遊性があることも付け加えておきます。これは「Gladius」を海岸から発進させるのであればいいのですが、船で沖に出て潜らせる場合、潮の流れや「Gladius」の移動方向によってはケーブルが船体に絡まったり、船体を移動させる時にスクリューでケーブルを引っ掛けて切断してしまうと言う最悪の事態も考えられますが、船体から離れた場所の海面にドラムを浮かべておく事でケーブルカットや船体への絡みつきを防げると言う事になります。
なお「Gladius」にはこの他に専用のハードケースがオプションとして用意されているほか、カメラの画質によって4Kと1080Pの2種類の船体が用意されていますので、詳細については下記URLをご覧ください
https://igg.me/at/gladius-ultrahd-underwater-drone/x/7929074
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