今やテレビで見る空撮映像の殆どがドローンで撮影されたもので、ヘリコプターや飛行機を使った撮影を見る事は本当に少なくなりました。
ドローンの良い所はもちろん撮影費が大幅に安く済むのと、ヘリや飛行機では無理な、超低空飛行での撮影や、障害物を避けながらの飛行映像、地上から垂直に離陸して上昇しながらの映像など、今までの空撮では不可能な映像表現ができる事です。
そんなドローンでシネコンサイズのアスペクト比”1:2.35”の映像を撮影する事ができる様にするのが今回紹介する「Moment Air」と言うDJI Mavic 2 Pro用アナモルフィックレンズです。
アナモルフィックレンズとは
アナモルフィックレンズと言うのはその昔、撮影機材が乏しかった時代に35mmフィルムにアスペクト比”1:2.35”の映像を記録する為に作られたレンズで、35mmフィルムに強引にアスペクト比1:2.35の映像をアスペクト比”1:1.33”の映像に変換、つまり横幅をほぼ半分に圧縮・縮小撮影するレンズです。
そしてその撮影された映像を映写する際には35mmフィルムの映写機に元のアスペクト比”1:2.35”に戻すレンズを取り付けて映写するだけで良く、設備投資がほぼいらずにワイドスクリーンの映像を映写する事ができるのがアナモルフィックレンズのメリットでした。
ですからこの「Moment Air」をDJI Mavic 2 Proのカメラに取り付ける事で、アスペクト比9:16の4K映像映像しか撮影できない所をより横長のシネマサイズの映像をDJI Mavic 2で撮影する事ができる様になり、そのまま映画制作へと利用する事ができるのです。
専用設計だからはめるだけ
そしてこのレンズの特徴はDJI Mavic 2 Proを一切改造せずに簡単に取り付けられる様になっている事です。
ちょうどカメラを覆うカバーの様なアタッチメントが用意されており、カメラの前後から2分割された「Moment Air」で挟み込む様に取り付ける事ができますので、レンタルのDJI Mavic 2 Proでも傷つけずに使えると言うメリットもあります。
更に「Moment Air」に直接取り付けられるNDフィルターが5種類(ND4, ND8, ND16, ND32, ND64)が用意されています。
またそれとは別にDJI Mavic 2 Proのカメラに直接取り付ける同種のNDフィルター5種類とCPLフィルターも用意されています。
Zoom用はNDフィルターのみ
そしてDJI Mavic 2の姉妹機DJI Mavic 2 Zoomですが、こちらはズームレンズと言う事もありNDフィルター5種とCPLフィルターのみの提供となっています。
さすがMoment社
ところでこの「Moment Air」を作ったMoment社と言うのは iPhone用のレンズ、ケース、カメラストラップ等を手がける有名メーカーで、何と今回、「Moment Air」のリリースと共にiPhoneで「Moment Air」を利用してアナモルフィックレンズ撮影が行えるケースも同時にリリースしていますので、もし興味を持たれた方は下記URLにて詳細につきましてはご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/moment/moment-air-anamorphic-lens-filters-and-cases-for-drones
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