PICやArduinoを使ったマイコンプログラミングの世界を一変させたのはRaspberryPiです。
PICはマイコンチップですし、Arduinoはマイコンボードですが、それ単体ではプログラムを書き込む事しかできず、マイコンボードそのものを使ってプログラミングをすると言った事は出来ませんでしたが、Linuxが動くRaspberry Piはディスプレイやキーボード、マウスが接続できWiFiやBluetoothで通信できるなど、さながら小さなパソコンの様なもので、ロボットの開発環境なども一変させました。
中でもAIを使った自動運転等の実証実験装置をテストすると言った分野に関しては、最適なマイコンボードで従来では不可能であった周囲の障害物をカメラで認識して自動運転を行う様なロボットを作ると言った様な事も、カメラをRasPiに接続し、映像処理ライブラリの導入するだけで自作した自動ロボットを自動走行できる様にまで変身させる事ができます。
そこで今回はRasPiで使えるオートフォーカス機能のついた1600万画素のカメラモジュール「Arducam」をご紹介致します。
オートフォーカス化
今回紹介するRasPi用カメラモジュールはCCDにSONYのIMX519を採用する事で画質を1600万画素に一気に上げた事で、画質としては現在のところ最高画質になっています。
ただこれだけならただ画質が良くなったと言うだけで特段取り上げて紹介するまでもないのですが、この「Arducam」はオートフォーカス機能を持つレンズモジュールを搭載した事で、その使用分野は非常に幅広くなり利用する側にも大いなるメリットをもたらします。
と言いますのもRaspberryPiで利用できるカメラモジュールの多くが固定焦点です。
固定焦点と言ってもフォーカス幅は広いので例えばカメラで障害物を発見して自動走行する様なロボットを作ると言った場合にはこの固定焦点が問題になる事はないのですが、少し離れたり近づきすぎたりすると像はボヤけてしまいますのでハッキリとは映し出す事はできません。
そこでロボットアームの先端に取り付け、物体を認識させる様な場合、カメラのついたアームを物体に近づけると次第に映像がボヤけて行き、モノをうまく掴めないと言った事が起こるのですが、オートフォーカス機能があるとそう言った事が起こらず映像を処理してロボットアームを的確に動かせるほか、オートフォーカスを作動させる事でLiDARセンサーがなくても被写体までの距離を計測する事ができますので、非常に安価に3D処理できると言うのも魅力的な点です。
撮影に利用
また1600万画素のSONYのIMX519を採用する事で、RasPiを使いタイムラプス撮影を行ったり、天体撮影を行ったり、多重露光撮影を行ったりと、今度はRasPiと言うプログラムの書き方次第で効果な撮影機材やコントローラーを使わずとも撮影機材として利用する事ができますし、防犯カメラ的な使い方ももちろん行わせる事ができます。
バリエーションキット
またこのカメラモジュール「Arducam」にはボリュームディスカウントの効いたセットバリエーションがいくつか用意されている他、”CSI to HDMIアダプター”がセットになったもの、パンチルト用のサーボモーターを2つ搭載したパンチルトキットなども用意されていますので詳細は下記URLをご覧ください。
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