Arduinoを常日頃利用していて不満や不便に思う事って何でしょうか?Arduinoにも本家が出しているボードの他にサードパーティーからも数多くの互換ボードが出ておりそれら1つ1つ、PCとのインタフェースも違いmini系は別途USBシリアル通信ユニットがなければスケッチの書き込みはできませんし、UNO系はPCとの通信に使っているチップによってその度にドライバーのインストールが必要となりたまにドライバーがうまくインストールできなかったりとこの作業がまた面倒なのです。
その上、スケッチを描き込む為には必ずUSBケーブルをPCとArduinoに接続しなければスケッチをアップロードできませんから、12インチMacBookを使っている人にとってはUNOへの書き込みに使うUSB-Bオス端子のついたUSB TYPE-Cケーブルが必要なのですが、これがまた高価でわざわざUNOに書き込む為だけで2,000円以上もするケーブルを購入するのは勿体ないですし、かと言ってUSBハブを使うとしても日頃持ち歩く機器が多くなってしまい荷物になりますし、それ以前にケーブルレスでプログラムが書き込めればもっと便利なのにと思う方は少なからず多いはずです。
そしてそう言う方にオススメしたいワイヤレスでArduino各種ボードにスケッチをアップロードできるWi-Fiを使った通信アダプタがこの「WiLoader」です。
ではこの「WiLoader」がどの用にWiFi経由でアップロードするのかと言いますと、「WiLoader」そのものはTCP/IPを使ったシリアル通信が行えるボードになっており、ArduinoUNO R3上に搭載しているUSBシリアル通信を行っているATmega16U2チップと同じ様な働きをしています。ですから「WiLoader」はArduinoUNOの0,1番ピンのRX,TXピンとICSP端子に挿さる様に基板設計されていて、電源とリセットピン(Arduinoはプログラムを書き込む際に必ずリセットピンをアースに落としてリセットする必要があるので)はICSP端子から取り、RX,TXピンとの間でシリアル通信を行ってプログラムを書き換えているだけなのです。ですが、今までにこう言う製品はなくまさにケーブルレスでプログラミングを可能にしてくれる救世主の様なものです。
そしてアップロードに必要な作業は「WiLoader」用のWi-Fiシリアル通信ドライバをインストールして”WiCOM”と言う通信ポートを追加し、「WiLoader」は電源を投入するとSoftAPモードで起動しますのでPCからダイレクトに「WiLoader」にWiFi接続するだけです。
後はArduinoUNOだろうとMEGAだろうとminiだろうとボードの種類を変えるだけで通信ポートはそのままでスケッチのアップロードは可能になります。
そしてもし、ArduinoUNO以外のArduinoや互換機にスケッチをアップロードする場合はICSP端子に「WiLoader」を差し込んでRX,TXピンをジャンパー線で接続するだけでアップロードは可能ですから既にリリースされているものからこれからリリースされるものまでどの様なArduinoにもスケッチをアップロードできます(ICSP端子がない場合はRX,TXピン以外に電源とリセットピンに接続すればスケッチのアップロードは可能です)。
そして「WiLoader」はハード以外にもスマートフォンやタブレット用のアプリケーションが用意されており、これを使えば「WiLoader」経由でArduinoとシリアル通信する事ができる上に、ボタンやボリュームと言った部品を自由にドラッグ&ドロップして自分で画面デザインしたコントローラーで例えばArduinoを使ったラジコンやロボットの操作をする事もできる様になっていますから、プログラムのアップロード以外にも使い道は多彩です。
なお、「WiLoader」には「WiLoader」以外にもラジコンキットがセットになったものやUNOボードと多種多様なセンサーや表示装置がセットになったものも用意されていますので、詳細は下記URLをご覧ください
https://www.kickstarter.com/projects/991682013/wiloader-the-wifi-programmer-for-avr
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