一昔前であればプログラミングできるマイコンボードと言えばArduinoが圧倒的シェアを持っていたのですが、RaspberryPiが出て来たあたりから小型のマイコンボードが何種類も登場し、最近はmicro:bitと言うイギリスのBBCが作ったマイコンボードが国内でも流行初めています。
ところでこられら新しいマイコンボードが使い慣れ、しかもライブラリやボード類やセンサー類が豊富の用意されているArduinoよりも選ばれる様になっているのかと言いますと、一番大きいのはIoT(Internet of Thing)です。
RaspberryPiにしても初期のものから有線LANポートを備え、最新の3では無線LANにBluetoothまで装備しています。更にmicro:bitもBluetoothを搭載し、ワイヤレスで様々な機器やセンサー、そしてインターネットへの接続が可能になっているからです。
一方Arduinoも互換性を保ったままWiFiやBluetoothを搭載したものも出て来ていますが、ボードの価格が高くあまり普及しせず、ArduinoでプログラミングできるESP8266と言うWiFi通信可能なコントローラーボードは、命令メモリー64KBとデータRAM96KBとネットに接続しサーバー的な動きや、ネットから情報を得て表示すると言った用途に使用するにはかなり非力な上に設定やプログラミングも少しコツが必要で素人の方が手を出すにはハードルが高いものでした。
ですがその後登場したESP32はArduino並に使い易いマイコンボードとなっており、それをコントローラーボードにした14セグLCD5つ搭載の表示ボード「TickerTape Retro Display」を今回はご紹介致します。
まずこの「TickerTape Retro Display」で使われている14セグLEDについて説明しますと、よく我々が目にする7セグLEDと言って発光する部分が7ヶ所あるLEDは数字のみが表示できるのに対して(“.”ドットが表示できる8セグLEDもあります)14セグLEDは真ん中が米の字状にLEDが配置さてアルファベットの表示が可能になっています。
それを6つ直列に配置する事で、時計の表示だけでなくメッセージをスクロール表示させたり、気温や湿度と時計を交互に入れ替えて表示できたりと、数字だけを表示できるLCDに比べて幅広い表示ができるのが14セグLEDを使うメリットです。
そしてこの「TickerTape Retro Display」では専用のLCDコントローラーをオンボードしており、ESP32とはI₂Cで接続するだけなのでポートの占有も2ポートだけなので、他の空いているポートにたくさんのセンサー類を取り付けたりする事ができると言うメリットがあります。
そしてそのメインとなるESP32ですが、価格は秋月電子なら1,480円で購入できる上にWiFiとBluetooth4.2をオンボードしているのですからかなりコストパフォーマンスに優れたマイコンボードなのです。
更にArduinoIDEでプログラミングが可能な上にArduinoと同じ様にUSBでPCと接続してプログラミングできる等、初心者にでも簡単に扱えるマイコンボードになっているのも特徴です。
更にボードの性能も高くメモリーは520KiBと非常に多く、これに温度センサーをオンボードし、4 × SPI、2 × I²S、2 × I²C、3 × UART、CAN2.0×1と非常にたくさんの通信ポートも持っており、更にIR(TX/RX)ポートを搭載しダイレクトに赤外線受光モジュールに赤外線LEDをダイレクトに接続できる様になっており、スマートフォンからESP320をインターネット経由して家の家電製品を赤外線でコントロールすると言ったプログラミングも簡単にできる様になっているのも特徴です。
その他にも10×タッチセンサーが搭載されているのですが、これはこの「TickerTape Retro Display」の4つのタッチスイッチにも利用されていますし、モーター用のPWMやLED用のPWMを16チャンネル搭載している等、非常に優秀かつ有用なマイコンボードなのです。
ですからこの「TickerTape Retro Display」ではNTPサーバーから時刻を受信して正確な時刻を表示する時計、お天気サーバーから天気予報を受信して天気を表示すると言った、インターネットを使った便利なプログラミングがすぐに実現できますので、もし興味を持たれた方は下記URLにて詳細はご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/tickertape/tickertape-retro-display
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