RaspberryPiはGPIOを搭載した小型マイコンで、Linuxが動く上に(IoT向けWindows10も動きますが)直接ボードから各種センサーやサーボ等のハードウェアが制御できる画期的なマイコンボードで、PICやArduinoでメモリーの少なさに苦慮していた開発者達にとっては何でもできる魔法の箱の様な存在でした。
そしてこのRaspberryPiのお陰でIoT機器が急速に発達して言ったと言っても過言ではありません。例えば、画像認識技術による自動追尾機能などはその代表的な例で、カメラで捉えた映像から動く物体を検出してカメラを固定したサーボを動かして動く被写体を追うなんて言う事はArduinoでは処理スピードが遅すぎてまず考えられませんし、自立制御できるロボットやセグウェイと同じ原理で動作するホバーボード(2輪の自動でバランスを取って走行する乗り物)等も同様の事が言えます。
ただRspberryPiが進化して年々高速化しているとは言っても、グラフィック機能が弱い為にX-Windowsを起動させるとその動きは”もっさり”としていますし、IoT用のWindows10も決して動きが速いとは言えません。
ですが今回紹介するAMD Ryzen™組み込み型プロセッサー V1000搭載の「UDOO BOLT」は普通のパソコン用マザーボードにArduinoを組み込んだ様なボードで、マイクラで影Modを入れてもサクサクと動く最強とも言うべきボードです。
今回紹介する「UDOO BOLT」にはCPUに”AMD Ryzen™ Embedded V1202B”を載せた”BOLT V3”と”AMD Ryzen™ Embedded V1605B”を載せた”BOLT V8”が用意されています。
V1202Bは2コア4スレッドの動作周波数:2GHz(ブーストして3GHz)でTPD:12-25W、V1605Bは4コア8スレッドの動作周波数:2.3GHz(ブーストして3.2GHz)でTPD:12-25WのCPUになります。
そしてどちらもDirectX12対応でメモリーはDDR4-2400で2スロット(最大32Gbyte)、HDMI2.0×2ポート、GIGABIT ETHERNET×1、USB TYPE-C×2、USB 3.1×2を備えています。
またボード背面にはeMMC 32GBドライブを標準搭載し、この他にM.2 KYE B 2260、M2. KEY M 2280スロット、M.2 KEY E 2230(WiFiモジュール用)、STAT3.0ポート×1を備え、Atmega32U4をオンボードし、Arduino互換のGIPOボードをWindowsやLinuxから直接シリアル通信で制御する事ができます。
でもこれだけのスペック見てもMini-ITXのボードと何ら変わりませんし、CPUがオンボードになっていますのでコスパは非常に高いと言えます。
そして肝心の処理スピードですが、”BOLT V3”でMac Book Pro 13″相当で”BOLT V8”に至っては約倍の処理スピードがありますから、最新のMac Book Pro 13″を使っておられる方ならどれくらい処理スピードがあるか簡単に想像できるでしょう。
更にGPUに至っては第8世代インテルCoreプロセッサーのCore i7-8550U の内蔵GPUと比較するとV3で1.2倍、V8では2.3倍もの速さになります。
しかもHDMIとUSB-Cコネクタ出力を合わせる事で4Kディスプレイ4台が接続できるのですから、もう何かハイスペック過ぎて、あれこれ何でもできてしまうのでどうやって使おう悩んでしまいます。
また専用のメタルケースやDDR4-2400メモリーがセットになったバリエーションも用意されていますので、そのまま購入し、Windows10をインストールしてパソコンとしも十分動きますので、サブマシンとしてリビングに置いておくのも良いですし、サーバーに使うのはちょっと勿体ない気もしますが、サーバーとして使うのもアリでしょう。
ですがせっかくATmega32U4が乗っているのですから、何か動くハードを作ってみたいですよね。
なお詳しいスペック等の詳細は下記URLにてじっくりとご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/udoo/udoo-bolt-raising-the-maker-world-to-the-next-leve
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