最近ではレーザー彫刻機もFDM式の3Dプリンター同様に身近な存在になって来ており、100mm四方のレーザー彫刻ができる自作するレーザー彫刻機キットであれば2万円も出せば木やコルクと言った比較的低出力のレーザーモジュールを搭載したレーザー彫刻機であれば購入する事ができますし、金属等にもレーザー彫刻できる様にしたければレーザーモジュールを交換するだけで良かったりするので、レベルアップも比較的簡単に行えます。
ただそう言ったDIYで作るタイプのレーザー彫刻機は平面になら彫刻できるのですが、凹凸があったり、彫刻面が傾斜していていたり、歪んでいたりするとレーザーヘッドから被写体への距離が変化するので、焦点距離の変化がレーザーの照射エネルギーに差が出て来て濃度ムラを起こすと言った結果を生みます。
そこで今回は、そう言った凹凸のあるものでも同じ濃度、同じ深さでレーザー彫刻が可能なレーザー彫刻機「Cubiio 2」をご紹介致します。
LiDARセンサーでオートフォーカス
レーザー彫刻機はレーザーモジュールから出力された高エネルギーのレーザーを照射し、被写体となる素材を加熱する事で素材を溶かしたり焼いたりして彫刻するのですが、被写体となる素材に凹凸があったり曲がっていたり、傾斜していたりする事でレーザーヘッドからの距離が変わり彫る深さであったり、溶解する素材の量の違いから線の太さや色、濃度と言ったものが違って来ますので、思った通りに作品が仕上がらないと言う状態になります。
そこでこの「Cubiio 2」では業務用のレーザー彫刻機に備わっているオートフォーカス機能をLiDARセンサーと言う、被写体との距離を計測するセンサーを用いてレーザー照射する素材との距離をリアルタイムで計測しその高低差が10mm以下であればレーザーヘッドとの距離を一定に保つ事でムラが出ない様にする機能を搭載しています。
スマホやタブレットで簡単にデータ作成
この「Cubiio 2」はPC等で作成したG-Codeを読み込ませてレーザー彫刻を行える他、jpeg、bmp、pngと言った画像をアプリケーションで読み込み、ロゴ等を重ね合わせてレーザー彫刻を行う事ができるのですが、この「Cubiio 2」の専用アプリケーションは更に進化して「Cubiio 2」にセットした被写体、素材をスマートフォンやタブレットで撮影したものに画像やロゴと言ったものを重ね合わせてデザインを行う事ができますので、出来上がりを実際にイメージする事ができるのです。
しかも被写体を撮影した時点で位置のキャリブレーションも行われていますので、位置修正・位置合わせと言う面倒な作業を省く事ができるのです。
ただその変わり次々と量産すると言った使い方をするにはちょっと向いていませんが、レーザー彫刻の初心者の方が初めてレーザー彫刻を行うにはとてもハードルが低く扱い易いレーザー彫刻機ですし、直感的に使用できるのがポイントです。
しかも解像度が500dpi(0.05mm)と高精細なので、細かな画像等のレーザー彫刻も問題なく行えます。
ラインナップは4種類
そしてこの「Cubiio 2」には4種類のラインナップが用意されています。
1番安価な”Cubiio Lite”のレーザー彫刻範囲は30×22cmで、レーザーモジュールの出力は3.5Wで、木、コルク、フェルト、革等の素材は3mmまではカットでき、石やセメント、レンガ、アルミには彫刻が可能です。
次に”Cubiio Standard”は5W出力のレーザーモジュールを装備しており、陶器やガラス、ステンレス製の包丁等にも彫刻が可能です。
また”Cubiio Best Value”にはLC35とLC50と言う出力3.5Wと5W出力のレーザーモジュール両方が付属しており、使い分けする事ができる様になっているほか、”Cubiio Business”は彫刻範囲が42cm×30cmと広くなり、レーザーモジュールは5W出力のLC50を標準装備しているのですが、”Cubiio Business”であっても重量は8kgしかない為に簡単に持ち運ぶ事ができますので、いつでもどこでもレーザー彫刻が行えると言う特徴がありますので、もし興味を持たれて詳細をご覧になりたい方は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/cubiio/cubiio-2-laser-cutter-and-metal-engraver-with-autofocus
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